厚生労働省版コントロール・バンディング対象:有害性
コントロールバンディングとは
化学物質の健康有害性についての簡易なリスクアセスメント手法として、「コントロール・バンディング」があります。 これは、ILO(国際労働機関)が、開発途上国の中小企業を対象に、有害性のある化学物質から労働者の健康を保護するために、簡単で実用的なリスクアセスメント手法を取り入れて開発した化学物質の管理手法です。
厚生労働省版コントロール・バンディングは、この手法をわが国で簡易的に利用できるようにウェブシステムとして開発されたものです。
【液体または粉体を扱う作業(鉱物性粉じん、金属粉じん等を生ずる作業を除く。)】と【鉱物性粉じん、金属粉じん等の生ずる作業】の2つのシステムがあり、次のような特徴があります。
特徴
- 労働者の化学物質へのばく露濃度等を測定しなくても使用できる。
- 許容濃度等、化学物質のばく露限界値がなくても使用できる(粉じん等が生ずる作業は値設定が必要)。
- 化学物質の有害性情報は必要。
手法
- 作業条件等の必要な情報を入力すると、化学物質の有害性とばく露情報の組み合わせに基づいてリスクを評価し、必要な管理対策の区分(バンド)が示される。
- バンドに応じた実施すべき対策及び参考となる対策シートが得られる。
注意点
- 得られる対策シートはあくまで安全衛生対策の参考としていただく材料です。労働安全衛生法令によりばく露防止対策が規定されている場合は、それに基づいた対策を実施することが必要です。
各システムのステップは次のとおりです。
【液体または粉体を扱う作業(鉱物性粉じん、金属粉じん等を生ずる作業を除く。)】
【鉱物性粉じん、金属粉じん等の生ずる作業※】
※主に粉じん則に定める粉じん作業を対象とします。