理工系学生向け安全衛生教育教材
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本ページについて
このページでは、令和2年度から令和4年度にかけて厚生労働省委託事業「設計・施工管理を行う技術者等に対する安全衛生教育の支援事業」にて制作された、安全衛生教育用テキストと解説動画を公開しています。
これまで、テキストと解説動画はぞれぞれ、厚生労働省のホームページおよびYouTubeの厚生労働省チャンネルにて公開していましたが、学習支援を目的として、両者を一つのページにまとめて掲載するこものです。
なお、掲載されている内容は、厚生労働省で公開されているものと同一です。また、オフライン環境での講義支援を考慮して、解説動画はダウンロード可能としています。
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教材作成の目的
労働災害を防止するためには、作業場所における安全衛生対策に加え、①あらかじめ施工作業の危険性を低減するような建築物の設計を行う、②労働者に危害を加えるおそれのない本質安全の産業機械の設計を行うなど、安全衛生に配慮した設計・施工管理を行うことが効果的です。
そこで、厚生労働省委託事業「設計・施工管理を行う技術者等に対する安全衛生教育の支援事業」(2020年度〜2022年度)にて、設計・施工管理を行う上で必要となる安全衛生に関する知識を体系的に付与するカリキュラム及び教材を策定し、特に若手技術者や将来技術者となることが想定される理工系の学生等が安全衛生に配慮した設計・施工管理を行えるよう支援することを目的として、テキスト教材と解説動画が作成されました。
テキスト教材(機械設計編、建設設計編)
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厚生労働省ホームページ 「安全衛生関係リーフレット等一覧」→「その他」→「大学等における安全衛生教育」にテキストが掲載されています。ファイルサイズを抑えるため解像度が下げられています。
• 安全衛生教育 建設設計編[PDF:10.4MB] https://www.mhlw.go.jp/content/000909980.pdf
• 安全衛生教育 機械設計編[PDF:8.1MB] https://www.mhlw.go.jp/content/000909981.pdf
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高解像度版です。容量が大きいため、ダウンロードの際は通信環境にご注意ください。建設設計編:約14MB、機械設計編:約10MBあります。
目次
- 建設工事の労働災害防止を学ぶにあたって
- 建設工事の流れ
- 建設現場に潜む危険
- 建設現場で発生している労働災害
- 労働災害の発生状況
- 労働災害発生の推移
- 業種別労働災害発生状況
- 建設工事事故の型別労働災害発生状況
コラム「一人親方等と労働災害」 - 中小建設業者の問題
- 設計技術者の責任
- 土木工事の型別死亡災害
- 建築工事の型別死亡災害
- 土木工事の死亡災害事例
- 建築工事の死亡災害事例
- 住宅工事の災害事例
- 労働災害防止論
- 安全とリスク
- 安全の定義
- リスクの概念
- 安全確保の考え方
- 国際安全規格によるリスク低減
- 法令遵守による労働災害の再発防止
- 安全確認の原理
- 無条件安全と合目的的安全
- 確率的安全性と確定的安全性
- 安全管理の考え方
- コラム「ハインリッヒの法則」
- 労働災害発生原因
- 労働災害発生のプロセス
- 労働災害発生プロセスから見た災害防止
- 危険状態の発生
- 危険事象の発生と回避
コラム「危険源,危険範囲,危険状態,危険事象」 - 労働災害発生の直接的原因追求
「不安全状態と不安全行動・ヒューマンエラー」 - 労働災害発生の間接的原因追及 4M分析
- リスクアセスメント
- リスクアセスメントとは
- リスクアセスメントの手順
- リスク低減措置の検討と実施
- リスクアセスメントのメリット
コラム「主観的な評価は役に立たない?」 - 建設現場の労働災害防止
- 労働安全衛生における建設現場の特殊性
- 建設現場の安全衛生管理体制
- 建設現場の管理体制
- 各階層が果たすべき義務
- 建設現場の安全衛生活動
- 安全施工サイクル
- KY活動
- ヒヤリハット報告
- 現場で実施する安全活動
- 建設現場の労働災害防止対策
- 正しい服装と保護具の着用
- 建設現場の労働災害防止対策事例
- 建設現場の労働災害防止対策
- 建設業におけるリスクアセスメント
- 建築工事のリスクアセスメント実施事例
- リスク低減対策の例
- 労働災害がもたらす損害
- 設計段階における労働災害防止対策
- 設計段階における労働災害の重要性
- 設計段階で施工やメンテナンスを想定した労働災害防止対策の例
- 化学物質による労働災害の防止
- 化学物質取り扱いのリスク
- 化学物質による災害事例
- 化学物質による労働災害対策
- 化学物質のリスクアセスメント
- ラベル,SDS,GHS絵表示
コラム「作業環境測定」 - 法令規則
- 化学物質や粉じん対策の保護具
- 健康に働くためには
- 労働衛生の3管理・5管理
- 労働衛生の3管理
- 労働衛生の5管理
- メンタルヘルス
- 労働者の心の健康に関する現状
- メンタルヘルスの必要性と労働者の心の健康の保持促進のための指針について
- メンタルヘルスの4つのケア
- ストレスチェック
- 高ストレス・不眠とヒヤリハット
- 職場環境等の改善
- 建設現場の職場改善例
コラム「睡眠スコア」とは - 心とからだの健康づくり
- THPとは
- THPの実施方法
- 過重労働
- 長時間労働の目安
- 長時間労働の現状
- 過重労働による影響
- 過重労働による健康障害を防止するための対策
- 熱中症対策
- 熱中症の現状
コラム「WBFT値」
参考「身体作業強度に応じたWBGT基準値」 - 建設業における熱中症の発生
- 熱中症発生事例
- 熱中症予防対策
- 石綿(アスベスト)による健康被害とその取扱い
- 石綿(アスベスト)とは
- 石綿と健康障害
- 石綿と建材製品
- 石綿と解体工事
- 感染症対策
- 感染症とは
- 感染成立の3要素
- 感染症予防対策
- 感染症発生対策
- 今後の建設現場の安全衛生活動
- i - Constructionの活用
- i - Construction推進の背景
- i - Constructionの導入
- エイジフレンドリーな職場づくり
- すすむ高齢化
- エイジフレンドリーガイドライン
- 事業者・労働者の具体的な取り組み
コラム「健康作りには時間がかかる」 - 機械・建設安全のための人間理解
- 人間理解の必要性
- 人間の特性
- エラー率の高さ、パフォーマンスの不安定さ
- 注意の仕組み
コラム「意図的に制御できない行動もある」 - ハザード知覚とリスク知覚
- アフォーダンス・マンマシンインターフェース
コラム「異なるレバー操作パタン」 - フールプルーフ・フェイルセーフ
- パフォーマンスに影響を与えるもの
- 事故分析
- 組織風土と安全
- ルールと目的
- より広く深く学びたい人のために
- 演習問題
- 演習テーマ1 学生の事故をいかに防ぐか
- a. 演習1-1 災害ボランティアに出かけて
- b. 演習1-2 飲食店,小売店舗でアルバイトを始めて
- c. 演習1-3 河川敷で仲間とバーベキューを楽しむ中
- 演習テーマ2 墜落・転落災害の防止
- a. 問題2-1 建設現場で死亡災害が多い”墜落・転落”の原因と対策を考える
- b. 問題2-2 屋根の設計に施工中の墜落防止対策を盛り込む
- c. 問題2-3 墜落制止用(安全帯)の使用を考える
- 演習テーマ3 不注意による労働災害の防止
- a. 問題3-1 不注意による労働災害の効果的な対策
- b. 問題3-2 リスクアセスメント手法を用いて対策を打ち出す
- 演習テーマ4 構築物の設計と現場の安全
- a. 問題4 構築物の設計で,労働者の命を守る
- 演習テーマ5 人生100年時代!働き続ける高年齢者の安全を確保する
- a. 問題5 高年齢者の労働災害をいかに防ぐか?
- 解説
- a. 問題1-1 災害ボランティアにでかけて
- b. 問題1-2 飲食店,小売店舗でアルバイトを始めて
- c. 問題1-3 河川敷で仲間とバーベキューを楽しむ中
- d. 問題2-1 建設現場で死亡災害が多い”墜落・転落”の原因と対策を考える
- e. 問題2-2 屋根の設計に施工中の墜落防止対策を盛り込む
- f. 問題2-3 墜落制止用(安全帯)の使用を考える
- g. 問題3-1 不注意による労働災害の効果的な対策
- h. 問題3-2 リスクアセスメント手法を用いて対策を打ち出す
- i. 問題4 構築物の設計で,労働者の命を守る
- j. 問題5 高年齢者の労働災害をいかに防ぐか?
目次
- 労働災害とは
- 労働災害とは
- 製造現場に潜む危険
- 労働災害の発生状況
- 事故の型別労働災害発生状況
- 災害事例
- 労働災害の責任
- 事業者の責任
- 設計技術者の責任
- 設計製造者の安全に関する責任
- 責任を果たすために考えなければならないコトはなにか
- 安全配慮の失敗事例〜製造物責任(PL)法の訴訟事例に学ぶ
- 「人は誤り機械は故障する」を理解するための概念:欠陥、誤使用、予見可能性
- 産業用製品の留意点
- 労働災害防止論
- 安全とリスク
- 安全の定義
- リスクの概念
- 安全確保の考え方
- 国際安全規格によるリスク低減
- 法令遵守による労働災害の再発防止
- 安全確認の原理
- 無条件安全と合目的的安全
- 確率的安全性と確定的安全性
- 安全管理の考え方
- a. コラム「ハインリッヒの法則」
- 労働災害発生原因
- 労働災害発生のプロセス
- 労働災害発生プロセスから見た災害防止
- 危険状態の発生
- 危険事象の発生と回避
コラム「危険源、危険範囲、危険状態、危険事象」 - 労働災害発生の直接的原因追求
「不安全状態と不安全行動・ヒューマンエラー」 - 労働災害発生の間接的原因追及 4M分析
- リスクアセスメント
- リスクアセスメントとは
- リスクアセスメントの手順
- リスク低減措置の検討と実施
- リスクアセスメントのメリット
コラム「主観的な評価は役に立たない?」 - 労働災害を減少させるために
- 機械災害の実態
- ミスや故障を起こしても災害にならない工夫
- 機械安全の基本的な考え方
- 本質安全化の原則
- 隔離の原則と停止の原則
- 機械類の安全性を定める規格
- 機械包括安全指針「機械の包括的な安全基準に関する指針」による機械の安全化
- 機械設備のリスクアセスメント
- 機械設備のリスクアセスメント
- 設計段階でのリスクアセスメント
- リスクアセスメントの手順
- リスク低減策
- 3ステップメソッド
- 付加保護方策
参考「関連する機械安全規格の例」 - 使用上の情報
参考「使用上の情報の内容及び提供方法の概要」 - 作業環境や作業手順の改善
- 作業標準
- 安全な作業環境づくり
- 安全教育
- 安全教育の必要性
- 安全教育の種類
- 保護具の使用
- 保護具とは
- 保護具の種類
- 機械の安全設計の考え方(第4章補足)
- 労働安全と機械安全のリスクアセスメントの違いに注意
- リスクアセスメントで「欠陥」と「誤使用」を想定し,リスクの低減で技術的対策を実施する
- 「安全」の言葉には2つの意味がある
- 安全設計の根底にある思想 〜安全の状態を実現する〜
- 安全技術 〜 欠陥と誤使用に対応するための技術 〜
- 演習
- 演習と解説
- 演習1:身近な機械の設計
- 演習2:修理の際の保護方策
- 設備による安全が優先される
- 使用上の情報の意味
- 機能安全
- 機能安全とは
コラム「身近な機能安全」 - 機能安全 ーまとめ
参考 ー化学プラントの機能安全 - 化学物質による労働災害の防止
- 化学物質取り扱いのリスク
- 化学物質による災害事例
- 化学物質による労働災害対策
- 化学物質のリスクアセスメント
- ラベル、SDS、GHS絵表示
コラム「作業環境測定」 - 法令規則
- 化学物質や粉じん対策の保護具
- 健康に働くためには
- 労働衛生の3管理・5管理
- 労働衛生の3管理
- 労働衛生の5管理
- メンタルヘルス
- 労働者の心の健康に関する現状
- メンタルヘルスの必要性と労働者の心の健康の保持促進のための指針について
- メンタルヘルスの4つのケア
- ストレスチェック
- 高ストレス・不眠とヒヤリハット
- 職場環境等の改善
- 心とからだの健康づくり
- THPとは
- THPの実施方法
- 過重労働
- 長時間労働の目安
- 長時間労働の現状
- 過重労働による影響
- 過重労働による健康障害を防止するための対策
- エイジフレンドリー
- 高齢者労働災害の状況
- 高年齢労働者の課題
- 個人の内面や意識の課題への対応
- 求められる取り組み
コラム「高年齢労働者が働きやすい環境づくり」 - 国・関係団体等による支援の活用
参考「製造業就業者・労働災害死傷者の年齢別構成比」
コラム「健康づくりには時間がかかる」 - 熱中症対策
- 熱中症の現状
コラム「WBFT値」
参考「身体作業強度に応じたWBGT基準値」 - 製造業における熱中症の発生
- 製造業における熱中症の対策
- 感染症対策
- 感染症とは
- 感染成立の3要素
- 感染症を広げないために
- 感染症予防対策として製造業に求められること
- 機械・建設安全のための人間理解
- 人間理解の必要性
- 人間の特性
- エラー率の高さ、パフォーマンスの不安定さ
- 注意の仕組み
コラム「意図的に制御できない行動もある」 - ハザード知覚とリスク知覚
- アフォーダンス・マンマシンインターフェース
コラム「異なるレバー操作パタン」 - フールプルーフ・フェイルセーフ
- パフォーマンスに影響を与えるもの
- 事故分析
- 組織風土と安全
- ルールと目的
- より広く深く学びたい人のために
動画教材(機械設計編、建設設計編)
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動画には機械設計編と建設設計編の2種類があります。
YouTube厚生労働省チャンネルで公開されている解説動画と同一内容ですが、講義用にダウンロードできるようこちらにも掲載しました。