ポスターの掲示、表彰制度、交通労働災害防止大会の開催などにより、運転者の交通労働災害防止に対する意識の高揚を図りましょう。
交通事故の最も大きな原因の一つは、不注意や運転技能に対する過信です。人身事故となるような大きな事故も、かすった程度の小さな事故も、ヒヤリ・ハットしただけで事故にならなかった場合も、実はほんの紙一重の差に過ぎません。一人ひとりの貴重な体験をヒヤリ・ハット情報としてみんなの安全先取りのために活用すれば、安全対策は、もっと身近なものになり、安全運転に大きく貢献することになります。そのための手法が地図を活用した交通ヒヤリマップです。
交通ヒヤリマップの効果
ア | 交通ヒヤリマップをつくることによって「なぜヒヤッとしたのか、どこに問題があったのか」という危険に対する感受性を鋭くします。 |
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イ | ミーティングでヒヤリ・ハットについて話し合うことにより、それまで一人のものでしかなかった危険情報が共有できます。 |
ウ | その結果、運転者一人ひとりの、適切な判断と運転行動に結びつけることができます。 |
交通ヒヤリマップの作成・活用
ア | 交通ヒヤリマップは、「ルートマップ(運転ルートに沿って記入)」と「エリアマップ(地域を決める)」で使い分けます。それぞれ業務に合った交通ヒヤリマップを作成し、活用します。 |
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イ | ルートマップは、業務用の順路図があればそれを使うか、白地図上にルートを示す線を引いてもよいでしょう。また、概略図を書き、進行経路は太い線で表して、信号などの記号を記入するなどして、自作しても構いません。 地図が用意できたら、会社からルートに沿ってみんなでヒヤリ箇所や事故発生箇所を出し合っていきます。 |
ウ | マップを作成したら見直しをすることが大切です。運転中にヒヤリ・ハットを体験したら直ちに追加をします。3カ月毎に見直すと効果のあるものにできます。 |
エ | 管理者、責任者は、朝のミーティングの時などに交通ヒヤリマップを使って具体的に指示をします。 |
オ | 運転者は、出発前に交通ヒヤリマップに目を通し要注意箇所をしっかり頭に入れます。 |
○ 厚生労働省 交通労働災害防止のための新しい安全衛生管理手法のすすめ〜ITを活用したリアルタイム遠隔安全衛生管理手法(パンフレット)〜
○ 厚生労働省 交通労働災害防止のための新しい安全衛生管理手法のすすめ〜ITを活用したリアルタイム遠隔安全衛生管理手法(解説書)〜