工事中のトンネル坑口の法面が崩壊して作業者が土砂の生き埋めとなり、1人死亡、2人負傷した
| 業種 | 土木工事業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 16~29人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 地山、岩石 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 崩壊、倒壊 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | トンネル建設工事 | ||||
| 災害の種類 | 土砂崩壊 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 法面の欠陥 | |||||
| 発生要因(人) | 憶測判断 | |||||
| 発生要因(管理) | 物の支え方の誤り | |||||
No.101694
発生状況
| トンネルの坑口に支保工を立て込む準備として、その位置決めをしていたところ斜面が崩壊し、その下で作業していた3人の作業者が土砂の生き埋めとなり、1人が死亡、2人がけが(不休)をした。 |
| 坑口脇の法面には土砂の落下を防止するため、事故発生の2時間前にコンクリートを吹き付けて養生はされていた。しかしながら、法面のこう配は70度と急傾斜であり、さらに土は風化した軟弱な土質であった。さらに、吹き付けたコンクリートの重さが法面に加わったために崩落しようとする力は逆に増加した。その力が滑りに抵抗する力を上回ったために法面は崩壊した。 |
原因
| ・ | 地形等を考慮した崩落防止措置を検討し、適切な対策工法が選択されていなかったこと。 |
| ・ | 吹付けられたコンクリートの厚さが基準よりも厚かったために重量が重くなり、崩壊しやすくなったこと。 |
| ・ | 吹付け後の掘削により崩壊しやすい状態であったにもかかわらず近くで作業を行ったこと。 |
対策
| ・ | 適切な工法を選択すること。 急傾斜な法面にコンクリートを吹き付けるだけでは土のせん断強さは増加せず、むしろ逆効果となることがある。吹き付けただけでは雨水の浸透防止程度と考えられる。本現場のような軟弱で急傾斜の法面では上載荷重の増加がむしろ崩壊の危険を増加させる。本工事では崩落防止措置の工法の検討が不十分であった。例えば、ラス網の設置や押さえ盛土の設置、さらにアンカーなどによる補強など工法は種々ある。状況を十分検討のうえ、適切な工法を選択すること。 |
| ・ | 危険な場合は立入りを禁止すること。 崩落の危険や施工物の損傷等が疑われる場合には直ちに立入り禁止措置を講じた上で、崩落防止措置を行うこと。 |
| ・ | 適切な工事段階において補強を施すこと。 坑口脇の法面補強は本来、坑口付けの段階で行うべきであった。すなわち、掘削の初期段階で適切な補強がなされるべきであった。トンネル貫通後に坑口付近を補強することは一般的でなく、坑口付近の法面は適切な時期に適切な工法で補強されるべきである。施工の都合上、トンネル貫通後に坑口付けする場合は、工事中の安定性を十分確認し、災害防止に必要な対策を講じること。 |
厚生労働省