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労働災害事例

ローリングタワーの部材を利用して作られた運搬具が崩壊

ローリングタワーの部材を利用して作られた運搬具が崩壊
業種 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業
事業場規模 -
機械設備・有害物質の種類(起因物) 人力運搬機
災害の種類(事故の型) 崩壊、倒壊
建設業のみ 工事の種類 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事
災害の種類 その他の建設機械等(車両系を除く)
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:-
不休者数:- 行方不明者数:-
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.1026

発生状況

この災害は、タイル及びタイルの目地材をローリングタワーの部材(中段用枠2ケ、筋交い2ケ、鋼製足場板2枚、ジャッキ付き車輪4本)を利用して作られた運搬具を使用して運搬中、荷を積み替えようと、運搬具の筋交いを取り外したところ、運搬具が崩壊したものである。
 災害が発生した工事は、地上5階建てのビル建築工事で、災害発生当日の工事の進捗率は90%を越えていた。
 災害は、建設中の建物の南側に搬入されていたタイル及びタイルの目地材を、建物の北東側内部の材料仮置き場に移動する作業において発生した。災害発生当日の午前中に、元請作業者の指示により、関係請負人の作業者が、資材の近くにあったローリングタワーの部材を利用して運搬具を作成した。
 午後、元請作業者1名、関係請負人の作業者3名で、タイル(重量941kg)及びタイルの目地材(重量280kg)合計1,221kgを道路上で運搬具に積み込んだ。建物南側から建物北東側の入口ゲート前まで道路上を4人で押して移動した。建物北東側の入口ゲート前から建物内部に移動する際、敷地内の段差を越えられないため、猫車(土砂又はコンクリート運搬用の人力で操作する小型の一輪車又は二輪車)に積み替えて運搬することとした。
 元請職員が猫車を探している間に、作業者3名は左官業者から猫車を借りることができたので積み替え作業を始めた。運搬具には、両脇に筋交いが取り付けられていたが、資材を卸しやすいよう筋交いを取り外すこととした。進行方向右側の筋交いを外した後、進行方向左側の筋交いの上部を外したところ、運搬具の枠が前方に向かって激しく倒れ、枠の前にいた被災者に激突した。
 運搬具のジャッキ付き車輪の許容荷重は4本で1,000kg、鋼製足場板の許容荷重は2枚で800kgであり、許容荷重を超える荷が積載されていた。災害発生後の運搬具の筋交い及び足場板には折れ曲がる等の損傷が認められた。

原因

(1) ローリングタワーの部材を利用して作られた運搬具に、過大な荷重の荷を積載するとともに、筋交いを外したこと。
(2) 資材の運搬作業について、使用する用具や荷役機械、最大積載荷重、作業の方法等をあらかじめ検討していなかったこと。
(3) 元請の担当作業者から直接関係請負人の作業者に作業指示が行われるなど、指揮命令関係が不明確であったこと。

対策

(1) 運搬作業を実施するに当たっては、荷の重量に応じた車両系荷役運搬機械を使用する等、作業に適した運搬機械、運搬具等を使用すること。
(2) 運搬作業を実施するに当たっては、使用する運搬具等の構造、強度から決定される最大積載荷重を超えた重量の荷を積載しないこと。
(3) 作業を実施するに当たっては、作業を指示する者を明確にし、作業者はこの者の指示に従って作業を行うこと。
(4) 荷の運搬作業について、使用する運搬機械、運搬具及びその最大積載荷重等を考慮した作業手順を定め、作業者に対して周知徹底すること。