光線式起動装置を取り付けたプレス機械に挟まれる
| 業種 | 自動車・同付属品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | - | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | プレス機械 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.607
発生状況
本災害は、プレス機械による自動車部品の加工作業中に、曲げ加工を行った製品を左手で取りコンベヤーに載せる際に、製品を床に落としたため、それを取ろうとして右手をプレス機械の金型内に入れた状態でしゃがんだところ、プレス機械の制御機能付き光線式起動装置(Presence Sensing Device Initiation略称PSDI)の有効範囲の下方へ右腕が外れたため、プレス機械が起動して挟まれたものである。被災者は、他の3名とともにアルバイトのプレス工として雇用され、その日の作業状況に応じて、さまざまなプレス機械を使用して作業を行っていた。
災害が発生した日の前日の夕方、光線式起動装置を取り付けてあるプレス機械(圧力能力80トン)の作業に替わり、作業方法等の指導を受けた後、作業に就いた。
プレス機械に取り付けられていた制御機能付き光線式起動装置は、プレス機械本体の両サイドに投光器および受光器、また、両手操作盤の右隣に操作ボックスが取り付けられており遮光過程判断回路により遮光の過程が適正であると判断したときに起動する。
遮光過程の判断は、材料を金型にセットしプレス加工後、製品を取り出す作業者の手の動きによる2列の光線の光軸の遮光過程を判断するようになっており、手の進入、後退の順序で判断して、適正であれば起動するものであった。
災害発生当日の朝、出勤後前日と同様のプレス機械を使用しての作業に就いていたが、プレス機械で曲げ加工した自動車部品を左手で取り、左隣にあるプレス機械へ送るために、ベルトコンベヤーに載せようとした際に、同部品を床に落とした。
このため、左手でそれを取ろうとしたが、右手を引いて光線式起動装置の有効範囲から外すと、プレス機械を空打ちさせ、カウンターの数と部品数とが異なることになるため、右手を金型内へ置いた状態でしゃがんだところ、右腕が下がり、光線式起動装置の有効範囲の下方へ右腕が外れたため、プレス機械が起動し、挟まれた。
原因
[1] プレス機械の光線式起動装置の開発・導入に当たり、機械装置および作業の安全性について事前に十分な検討を行わなかったこと。[2] プレス機械の光線式起動装置の有効範囲の下面にガード、テーブル等を設置する等により、作業者の意思に反して、光線式起動装置の有効範囲から腕、手、指等の身体の一部が外れないような措置を講じていなかったこと。
[3] プレス作業に係る作業標準を作成していなかったこと。
[4] プレス作業の従事者に対する安全衛生教育が不十分であったこと。
対策
[1] プレス機械の光線式起動装置等の新たな機械装置を開発・導入するに当たっては、機械装置および作業の安全性について事前に十分な検討を行い、安全確保に万全を期すること。なお、現状においては、プレス機械の光線式起動装置については、労働安全衛生法施行令第13条第1号に規定する「プレス機械の安全装置」に該当しないので、プレス機械に光線式起動装置を設置した場合であっても、光線式安全装置などの有効な安全装置を設置する必要があるので注意すること。
[2] 作業者の意思に反して、光線式起動装置の有効範囲から作業者の腕、手、指等の身体の一部が外れ、プレス機械が起動することのないよう、プレス機械の光線式起動装置の有効範囲の上面、下面、側面等にガード、囲い、テーブル等を設置する等の措置を講ずること。
[3] 光線式起動装置を取り付けたプレス機械を使用して行うプレス作業に係る作業標準を作成すること。
[4] 光線式起動装置を取り付けたプレス機械を使用して行うプレス作業の従事者に対する安全衛生教育を十分に実施すること。
厚生労働省