ビルの窓ガラス清掃中に墜落
| 業種 | ビルメンテナンス業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 100~299人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 建築物、構築物 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 防護・安全装置がない | |||||
| 発生要因(人) | 危険感覚 | |||||
| 発生要因(管理) | 不意の危険に対する措置の不履行 | |||||
No.100688
発生状況
この災害は、6階建てテナントビル5階ベランダの窓ガラスの清掃中に発生したものである。被災者の所属する会社は床清掃を主体としたビルメンテナンスを行っているが、ガラス清掃員も約20名おり、毎月1回定期にいくつかのビルの清掃を行っている。
災害発生当日、被災者と同僚は、ほぼ同じ場所にあるテナントビル4棟の外装窓ガラス清掃等を行うことになり、午前9時頃からまず一つのビルの1階と2階の窓ガラスを行い、次に午前9時30分から次のビルの外装窓ガラス清掃を、被災者がいわゆるブランコに乗り、同僚が下で歩行者の誘導を行いながら実施した。
続いて第3番目のビルの回転式窓の清掃を室内から行い、この作業が終了して休憩を取り、その後は最初に清掃したビルの3階から5階の窓を被災者が、残っていたビルの6階の窓を同僚が行うことになった。
午前11時頃、被災者は、自分が担当するビルの北側5階にある事務所の窓からベランダに出て外側から清掃していた。
午前11時10分頃、被災者と同じビルの北側出入口の扉を清掃していた別のビルメンテナンス会社の作業員が「ドーン」という音が聞こえたので振り返ってみると、被災者が下肢から血を流しながらのた打ち回っていた。
その後、救急車を呼んで被災者を病院に移送したが、約4時間後に出血性ショックのため死亡した。なお、被災者が落下した距離は、北側5階のパラペットの上から約14mであった。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。| 1 | 建物の外側に身を乗り出したこと 被災者の作業を行っていた場所のベランダは、幅80cm、長さ約8mであり、ほぼ中間に斜めの柱(幅65cm)で隔離されている。 事故後に調査したところ、この柱の底辺部分に取り付けられている雨樋(幅4cm)のところに靴跡があったので、被災者はベランダの半分の窓清掃を終わり、反対側のベランダに移るため、パラペットの上から柱の部分の雨樋に足を掛け、建物の外側に身を乗り出したときに墜落したものと推定される。 |
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| 2 | 墜落防止措置を行わずに作業を行っていたこと 被災者が作業を行っていた場所は、地上から10m以上もありベランダの幅が80cmでパラペットの高さがわずか25cmの狭い場所で墜落の危険があったのに、安全帯の用意、ライフライン(墜落防止用の親綱)の用意もしていなかった。 |
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| 3 | 安全作業のための手順等が定められていなかったこと この会社では、ビルの窓ガラスの清掃作業員が20名もいて、常態的に高所での作業が行われていたのに、安全に作業を行う手順は作成されていなかった。 |
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対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。| 1 | あらかじめ安全な作業計画を作成すること ビルの外窓の清掃を行わせる場合には、まず対象とするビルの高さ、形状等の特徴、ゴンドラの有無、ライフラインの取り付け設備の有無等について確認の上作業計画を作成する。 |
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| 2 | 墜落防止措置を行って作業を行わせること ビルの外窓の清掃は墜落危険が大きいので、ビル備え付けのゴンドラの使用、ブランコを使用する場合のライフラインの取り付けと安全帯の使用等の墜落防止措置を必ず行わせる。 なお、ビルの外窓の清掃においては、ゴンドラ等の落下、作業者の墜落事故等が発生すると下の通行者、作業者等に大きな被害をもたらすことになるので、立ち入り禁止の措置を行う。(ゴンドラ則第18条関連) |
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| 3 | 安全な作業手順を定め周知徹底すること ビルの外窓の清掃については、あらかじめ安全な作業を行うための手順を定め、教育訓練を通じて関係作業者に周知徹底する。 なお、この作業手順は、窓ガラスの清掃作業中のみでなく、次の作業箇所に移動する場合の方法、使用する機器材等についても定める。 |
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| 4 | 安全教育を十分に実施すること ゴンドラの操作の業務を行う者については、慣れによる作業手順の省略等を行うこともあるので、定期あるいは随時に能力向上のための教育を実施する。 |
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厚生労働省