ベルトコンベヤ上で水中ポンプの結線替え作業中に電撃を受け水溜りに転落
| 業種 | その他の土石製品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | 16~29人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 水 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | おぼれ | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.100641
発生状況
この災害は、土壌改良剤の製造工場において水中ポンプの結線換え作業中に発生したものである。この会社では、土の中に含まれる蛭(ひる)石を洗浄して乾燥させた後、焼成炉で焼き、その中の微生物菌を培養させて土壌改良剤を製造している。
災害発生当日は、朝から雨が降っていて、倉庫裏には原料となる土の山から流れ込んできた雨水が多量に溜まっていたので水中ポンプで排水を行っていたが、午前8時の朝礼後、被災者である工場長から「今日は雨が降っていて作業ができないので、現場担当の者は帰るように」との指示があり、工場長と2名の職員だけが残って他の作業員は帰宅した。
その後、3名は、蛭(ひる)石を篩(ふるい)にかけるときの網の張替え作業、原料となる土山の巡回などを行っていた。
午後4時頃、巡回から帰った職員の1人が工場長から「黒いテープとウエスとカッターを持って来い」と指示されたので、倉庫などを回ってこれらの物を取り揃え、倉庫裏に行くと、工場長はそこにあったベルトコンベヤの上で傘をさした状態で、倉庫裏に溜まった水を排出する水中ポンプと電柱から取った電源コードとの接続部分に巻かれていた絶縁テープを素手の状態で剥がす作業を行っていた。
そこで、カッターを渡したところ、工場長は黒色の線のところにカッターを入れたが、次の瞬間「アッ」という声を発して溜まっている雨水の中に転落した。
これを見た職員は、他の職員を呼びに行き、戻ってきて電柱のところにある配電箱で電源を切り、工場長を水中から救出し病院に移送したが、約3時間後に溺死として死亡した。
なお、このとき溜まっていた雨水は、転落した場所で約30cm、深いところで約75cmであった。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。| 1 | 濡れているベルトコンベヤの上で活線を切断したこと 被災者である工場長が作業を行っていた場所は、雨で濡れていたベルトコンベヤの上で、しかも雨が降り続いていて被災者の身体も濡れた状態で、充電されたままの水中ポンプのコードを素手で持ったカッターで切断したため、電撃ショックを受け、水中に転落したものと推定される。 |
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| 2 | 電源を切らずに充電したままのコードに触れたこと 電源を切らずに充電されたコードの接続部を取り扱っていた理由は不明であるが、巡回中に水中ポンプの能力が落ちているので接続部が不完全ではないかと思い、修理を試みたことも考えられる。 なお、被災者は、地区の安全衛生団体が実施した低圧電気取扱特別教育を受講していた。 |
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| 3 | 水中ポンプの接続方法等が不適切であったこと この会社では、水中ポンプのコードを延長する方法として専用の接続器具を使用せず絶縁被覆をはがして接続し、絶縁テープを巻きつけていたが、雨水などが溜まって湿潤状態となることが多い場所での接続方法としては不適切であった。 |
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対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。| 1 | 感電防止用漏電しゃ断装置を接続すること 水中ポンプ、ベルトコンベヤなどで湿潤した場所を移動して使用することが多い電気機械器具の回路には、漏電による感電を防止するため感電防止用漏電しゃ断装置を接続する。 なお、専用の接地線を含むキャブタイヤケーブルを使用し、確実に接地極に接続する方法もあるが、その場合には確実な接続がなされているかを作業開始前に点検する。(安衛則第332条、352条関連) |
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| 2 | 絶縁効力のある移動電線を専用の接続器具で接続すること 水その他導電性の高い液体によって湿潤している場所で使用する移動電線は、十分に絶縁効力のあるものを使用し、延長などのため接続して使用する場合には絶縁効力のある専用の接続器具を用いて接続する。(安衛則第337条関連) |
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| 3 | 使用する電気機械器具の近くに電源スイッチを設置すること 電気機械器具を使用する場合には、その機械器具のできるだけ近くに電源スイッチ箱または分電スイッチ箱を設ける。 これによって、修理作業等を停電で行うことが容易になるとともに、万一、電撃を受けた場合に早く電源を切断して救出することができる。 |
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| 4 | 安全教育を十分に行うこと 電気を取り扱う者等に対しては、電撃危険についてあらかじめ基本的な教育を実施するとともに、充電電路を取り扱う者に対しては特別教育を実施する。(安衛則第35、36条関連) なお、特別教育を修了した者に対しても、定期あるいは随時に資質向上のための教育を実施する。 |
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| 5 | 工場のレイアウトを検討すること 移動型の電気機械器具を使用する場所について、雨水等が滞留することのないよう排水設備を改良するなど工場および屋外作業場全体のレイアウトを検討し改善する。 |
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厚生労働省