職場のあんぜんサイト

  1. ホーム
  2. 労働災害事例
  3. 労働災害事例(検索結果詳細)

労働災害事例

ブロック塀の解体中、塀が倒れ下敷きとなる

ブロック塀の解体中、塀が倒れ下敷きとなる
業種 その他の建築工事業
事業場規模 1~4人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 建築物、構築物
災害の種類(事故の型) 激突され
建設業のみ 工事の種類 その他の建築工事
災害の種類 コンクリート擁壁、レンガ等の倒壊
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.100632

発生状況

 この災害は、ブロック塀の解体作業中に発生したものである。
 災害発生当日、被災者は、会社の責任者とともに使用を廃止した軽量鉄骨2階建工場の解体工事に付随したブロック塀(コンクリートブロックを7段に積み上げたもので、高さ1.6m、幅6.2m)の解体のため現場に入り、午前8時頃より作業を開始した。
 解体方法としては、ブロック塀と工場躯体が近接しているためブロック塀を道路側に倒すことになり、責任者は被災者に対しまずブロック塀(幅6.2m)を半分ずつ倒すため、ハンマーでブロック塀の中間のところに縦に割れ目を入れ、次にブロックの塀下部のところにハンマーで横一直線に割れ目を入れて、その後ガスで鉄筋を切断してブロック塀を半分ずつ倒すことを指示した。
 この指示に従って作業を行っていた被災者が、ブロック塀の下から1段目と2段目のブロックの境目をハンマーで叩いて割れ目を入れたところ、不意にブロック塀が倒壊し、被災者はその下敷きになり脳挫傷、全身多発骨折により死亡した。
 なお、責任者は、災害発生時には建物の屋根のパラペット解体作業を行っていたため、被災者の作業状況は全く見ていなかった。

原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1  ブロック塀の鉄筋が塀を支え切れなくなっていたこと
 被災者は、7段積み(高さ1.6m、長さ6.2m)のブロック塀の下から1段目と2段目のブロックの境をハンマーにより全長に亘って割ったため、ブロック塀全体が不安定となって塀の中にあった鉄筋が塀全体を支え切れなくなって倒れたものと推定される。
 なお、ブロック1個の質量は約10数kgで、倒れたブロック塀全体の質量は約1tであった。
2  塀の倒壊防止の措置を行わなかったこと
 ハンマーでブロック塀を解体する作業方法では、ハンマーで叩いている間に塀が不安定になって倒壊する危険性があったにもかかわらず、控えをとる等の倒壊防止措置を取っていなかつた。
3  作業計画もなく作業を行ったこと
 当日の作業は、コンクリートブロック塀を解体するという比較的単純な作業ではあったが、塀の片側は建物に接近しており、また、片側は一般道路に面していて、作業中に塀の倒壊による危害を受けるおそれがあったのに、あらかじめ作業計画を作成せずに作業を開始した。
 また、責任者は、被災者が日雇として採用された者であるのに、作業の手順、方法について明確な指示を行わなかった。

対策

 同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1  作業手順を明確に定め作業指示を行うこと
 ブロック塀の解体作業においては、作業の手順を誤ると不意に塀が倒壊し危害を受けるおそれが大きいので、ブロック塀の質量に応じた支柱、控えなどブロック塀の倒壊防止の措置を講じる手順と機材を揃え作業の指示を行う。
 また、解体するブロック塀が道路に面している場合には、通行人等に危害を及ぼすこ とのないよう立入禁止措置、誘導者の配置等を行う。
2  作業者の技量等を確認のうえ作業を指示すること
 日雇で採用した者については、作業に対応した技量を有している否かを確認するとともに、その日の作業開始前に作業の手順・方法について具体的に指示する。
3  作業の責任者は、作業の進行により変化する現場の状況を把握し、適切な安全作業方法を指示するなど安全管理を徹底すること
 原則として一人作業は行わないような作業計画とし、作業者の作業状況を自ら監視するか、監視人を配置して作業の状況を監視させる。