吊り荷の旋回中にトラッククレーンが転倒
| 業種 | 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業 | |||||
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| 事業場規模 | 5~15人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | クレーン | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 転倒 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事 | ||||
| 災害の種類 | 移動式クレーン | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 防護・安全装置が不完全 | |||||
| 発生要因(人) | 場面行動 | |||||
| 発生要因(管理) | 安全装置をはずす、無効にする | |||||
No.100416
発生状況
この災害は、牛舎の建築工事において、トラッククレーンが母屋材を吊り上げて移動させようとしたときに転倒したものである。災害発生当日の作業は、鉄骨梁に取り付ける部材を梁上に吊り上げるもので、トラッククレーンを軟弱地盤の表面に砕石を敷き均された場所に設置した。
ここには基礎コンクリートが一定間隔で打設されていたため、アウトリガーを最大に張り出すことが困難な状況であったので、右側だけをわずかに張り出し、左側はタイヤで機体を保持させていた。
予定していた部材の吊り上げ作業が終了し、次いで、予定にはなかったが、母屋材を吊り上げることにした。
母屋材を吊り上げるため、トラッククレーン運転者はジブを4段伸長させ、前方から左側後方に旋回させたところ、左後輪のタイヤが沈下したので、ジブを再度正面の方向に戻そうとしたが間に合わず、機体が転倒した。
これを見た玉掛け補助者が退避しようとしたが、その方向にトラッククレーンのジブが倒れ、主ジブのポイントピンが玉掛け者の頭部に激突し、死亡した。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。1 トラッククレーンのアウトリガーを十分に張り出していなかったこと
2 軟弱な地盤にトラッククレーンを設置したこと
3 製造時に定められた使用範囲を超えた条件でトラッククレーンを使用したこと
このトラッククレーンの使用条件は、オンタイヤ(アウトリガー未使用状態)では、ジブ長を22m以上に伸長して使用することは禁止されており、機体に表示された性能表にもジブを22m以上に伸長して使用する場合の定格荷重は示されていなかった。
転倒時のジブ長は27.2mであり、メーカーで定めた使用範囲を超えた条件で使用していた。
4 トラッククレーンの過負荷防止装置を停止させ、その機能を失わせていたこと
5 現場責任者がトラッククレーンの設置場所、設置状況等について、事前に十分な検討をしていなかったこと
6 作業者等の関係者の安全に対する意識が低かったこと
対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。1 トラッククレーンを設置する場所の状況等を事前に調査し、設置場所、使用する機種を指定すること
2 トラッククレーンを使用するときには、原則としてアウトリガーを最大限張り出すこと
3 トラッククレーンを地盤の軟弱な箇所に設置する場合には、敷板を使用する等アウトリガーの沈下防止措置を講ずること
4 トラッククレーンの安全装置の機能を停止することなく適切に使用すること
トラッククレーンに装備された過負荷防止装置は、入力された作業条件に基づいて作動するので、「アウトリガーが最大張り出し」のような異なる条件を入力すると安全装置が機能しない危険な状態になる。使用条件に適応した適切な値を過負荷防止装置に入力することが必要である。
5 トラッククレーンを使用する作業については、あらかじめ計画を定め、関係者周知徹底すること
6 安全管理体制を整備して、現場の安全管理を徹底すること
厚生労働省