無検定の小型貫流ボイラーが破裂
| 業種 | その他の食料品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | - | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | ボイラー | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 破裂 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.426
発生状況
この工場は、小型貫流ボイラーと炉筒煙管式ボイラーを有し、これらのボイラーからの蒸気を利用して水を加温し、飲料の殺菌や菓子の製造を行っていた。災害発生当日は、通常どおり小型貫流ボイラーに給水を行った後、全自動にして起動した。5~6分後ボイラー内の蒸気圧が4kg/cm2に達したので、主蒸気管のバルブを開いて蒸気の送出を開始した。それから約10分後、ボイラーが破裂し、ボイラー室をほぼ完全に破壊するとともに、ボイラー本体は約63m(水平距離)飛んだものである。
破裂したボイラーは、メーカーの銘板によれば最高使用圧力10kg/cm2、伝熱面積9.8m2のいわゆる小型貫流ボイラーで、破裂事故発生の約3カ月半前に、以前に設置していた同種のボイラーが水漏れで使用できなくなったため、そのボイラーに替えて設置したばかりであった。
このボイラーは、その能力からすれば小型ボイラーに該当することから、個別検定を受け、その構造要件、工作法等に関する書面および実物についての審査に合格しなければならないことになっているが、その検定を受けていなかった。また、それに加え、試作品として1基のみ製作したものの、メーカーが倒産したため、倉庫に保管していたものを、災害発生事業場の依頼を受けた整備業者が購入し、設置したものであった。
なお、ボイラーの破裂箇所は、下部管寄せの溶接部であり、この角型の管寄せの底板溶接部全長の約90%が裂開していた。
原因
[1] ボイラー管寄せ溶接部の強度が不十分であり、ボイラー内の圧力に耐え切れず破裂したこと[2] 個別検定を受けておらず、ボイラーの安全性についての事前チェックが全くなされていなかったこと。また、個別検定が必要なことについて、災害発生事業場にも、整備業者にも知識がなかったこと
[3] ボイラーの有する危険性についての基本的な認識がなく、その売買、設置が安易に行われたこと
などが挙げられる。
対策
[1] メーカー側としては、構造規格に適合したものを製造することはもとより、製造過程における品質管理を的確に行うこと[2] ユーザー側としては、必要な検査・検定等に合格しているものであることを確認すること以上が主なものとして考えられる。
ボイラー、圧力容器はその内部に膨大なエネルギーを保有し、一度その容器が破壊すれば、そのエネルギーが一挙に解放されて何トンもの重量を有する容器が何十mも飛んでしまうというような事故になってしまう。このため、小規模なものを除き、ボイラー等については、その設計から製造、使用に至るまで一定の規制がなされている。
したがって、検査・検定対象のものはもちろんのこと、特に、検査、検定の対象とならないボイラー等については、使用上の管理等を考慮し、検査・検定対象のものに適用される構造規格を準用するとともに、設計時の使用条件の想定については十分な余裕を見込む等の配慮がなされるべきである。
また、ユーザー側も自らの手による日常管理を適切に行うことが、ボイラーの寿命を延ばす意味においても重要である。
厚生労働省