安全衛生のキーワードで関心が高いものについて解説しています。
労働安全衛生規則で定める食品加工用機械の種類は、以下のとおりです。
食品加工用機械による休業4日以上の死傷災害は、年間2,000件近く発生しており、他の産業機械による災害に比べ、特に多い状況にあります。労働安全衛生総合研究所で実施した災害分析によると、食品加工用機械による災害は、身体部位の切断や挫滅(組織がつぶれること。)により身体に障害が残る可能性のあるものが全体の1/4を占めています。また、機械の種類としては、①切断・切削関係、②粉砕・混合関係、③ロール関係等の順に、災害が多く発生していることが明らかとなりました。
食品加工用機械による休業4日以上の死傷災害が、他の産業機械に比べ、特に多い状況であることを踏まえ、機械の危険な部分への覆いの設置や、食品の原材料の送給・取り出し時の運転停止、用具の使用などが法令である労働安全衛生規則(省令)が改正され平成25年10月1により義務付けられました。各対象機械(作業)において、対策を講じることが求められています。
対象機械(作業) | 安全対策 | 対象法令 |
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食品加工用切断機・切削機 | ① 機械の危険な部分に覆い等を設置 ② 原材料の送給・取り出し時には、原則として、機械の運転を停止・用具等を使用 |
安衛則第130条の2 |
安衛則第130条の3 | ||
安衛則第130条の4 | ||
食品加工用粉砕機・混合機 | ① 機械の開口部への蓋等の設置 ② 原材料の送給・取り出し時には、原則として、機械の運転を停止・用具等を使用 |
安衛則第130条の5 |
安衛則第130条の6 | ||
安衛則第130条の7 | ||
食品加工用ロール機 | ① 機械の危険な部分に覆い等を設置 | 安衛則第130条の8 |
食品加工用成形機・圧縮機 | ① 挟まれ・巻き込まれの危険があるときは、機械に覆い等を設置 | 安衛則第130条の9 |
機械の「調整の作業」 ※掃除等の場合の運転停止等 |
− | 安衛則第107条 |