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安全衛生キーワード(用語集)

安全衛生のキーワードで関心が高いものについて解説しています。

安全衛生責任者

安全衛生責任者は、特定元方事業者が統括安全衛生責任者を選任しなければならない場合において、仕事を自ら行う関係請負人が各々選任する必要があります。

1 安全衛生責任者の選任

安全衛生責任者を選任しなければならない場合等は、以下のとおりです。

1) 安全衛生責任者を選任しなければならない場合

  • 選任区分については、統括安全衛生責任者を参照。

2) 選任者

  • 安全衛生責任者を選任(任命)するのは、関係請負人(下請けの事業者)です。

3) 資格及び教育

  • 安全衛生責任者に就くために必要な資格は定められていませんが、安全衛生責任者を選任しなければならない現場では、請負契約関係にある事業者が同一の場所において相関連して一の仕事を行うことが多く、それぞれの事業者に雇用される労働者が混在作業を行うことにより労働災害の発生が懸念されています。
  • よって、初めて安全衛生責任者として初めて業務に従事することとなった場合、一定期間経過後(概ね5年ごと)、機械設備等に大幅な変更があった場合は、当該業務に関する能力の向上を図るための教育、講習等を実施するよう努めてください。
  • なお、建設業においては、安全衛生責任者には職長が選任されることが多く、職長としての職務だけではなく安全衛生責任者としての職務を適切に遂行する必要があることから、安全衛生責任者として、選任されて間もない者及び新たに又は将来選任される予定の者等に対して、「職長・安全衛生責任者教育カリキュラム」(改正平成18年5月12日付け基発第0512004号別添)に基づく安全衛生教育を実施するよう努めてください。また、安全衛生責任者の職務に従事することとなった後概ね5年ごと及び機械設備等に大幅な変更のあったときは、「職長・安全衛生責任者能力向上教育カリキュラム」(平成29年2月20日付け基発0220第3号別添)に基づく安全衛生教育を実施するよう努めてください。

4) 報告

  • 安全衛生責任者を選任した関係請負人は、特定元方事業者に、遅滞なく、その旨を通報する必要があります(安衛法第16条第2項)。また、建設業における元方事業者は、関係請負人が仕事を行う日に安全衛生責任者又はこれに準ずる者の駐在状況を把握する必要がありますので、当該元方事業者に対して、その旨連絡するよう努めてください(元方事業者による建設現場安全管理指針)。

5) 代理者の選任

  • 関係請負人(下請けの事業者)は、安全衛生責任者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行なうことができないときは、代理者を選任しなければなりません。

2 職務内容

安全衛生責任者の職務は次の事項です。

  1. 1) 統括安全衛生責任者との連絡
  2. 2) 統括安全衛生責任者から連絡を受けた事項の関係者への連絡
  3. 3) 2)のうち、当該請負人に係るものの実施についての管理
  4. 4) 当該請負人がその労働者の作業の実施に関し計画を作成する場合における当該計画と特定元方事業者が作成する安衛法第30条第1項5号の計画(仕事の工程に関する計画等)との整合性の確保を図るための統括安全衛生責任者との調整
  5. 5) 当該請負人の労働者の行う作業及び当該労働者以外の者の行う作業によって生ずる安衛法第15条第1項の労働災害(混在作業に起因する労働災害)に係る危険の有無の確認
  6. 6) 当該請負人がその仕事の一部を他の請負人に請け負わせている場合における当該他の請負人の安全衛生責任者との作業間の連絡調整

また、「元方事業者による建設現場安全管理指針(平成7年4月21日付け基発第267号の2)」に示された、関係請負人が行うべき役割等についてもご確認の上、統括安全衛生責任者等と一体となって現場の統括安全衛生管理に努めてください。

3 関連資料(法令、通達)