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安全衛生キーワード(用語集)

安全衛生のキーワードで関心が高いものについて解説しています。

心とからだの健康づくり

1 THPとは

THP(Total Health promotion Plan)とは、厚生労働省が働く人の「心とからだの健康づくり」をスローガンに進めている健康保持増進措置のことです。

THPは、昭和63年に労働安全衛生法が改正されたことにより、従来のSHP(シルバー・ヘルス・プラン)を発展させ、取り組みが推進されているものです。

労働安全衛生法第69条別ウィンドウが開きますでは、第1項で、労働者の健康保持増進を図るために必要な措置を継続的かつ計画的に実施することが事業者の努力義務として定められ、第2項では、労働者は、事業者が講ずる措置を利用して、健康保持増進に努めることとされています。

また、THPの基本的な考え方や事業場における具体的な実施方法について、労働安全衛生法第70条の2別ウィンドウが開きますに基づき「事業場における労働者の健康保持増進のための指針別ウィンドウが開きます(THP指針)が厚生労働大臣により公表されています。

2 THPの実施方法

THP指針では、健康保持増進措置の原則的な実施方法として、およそ次のように示していますが、実施に当たっては、各事業場の実態に即した形で取り組むことが望ましいとされています。

(1)健康保持増進計画の策定
継続的かつ計画的な実施が必要であることから、健康保持増進計画を策定するよう努めることが必要です。なお、その際、事業者が健康づくりを支援することを表明することなどが必要です。また、計画を衛生委員会等に付議することが望ましいです。
(2)推進体制
健康づくりを進めるためには、事業場において、衛生管理者等から健康保持増進計画の総括的推進担当者を選任すること、対策を衛生委員会等で調査審議することなどが重要です。
 このほか、健康保持増進措置を実施するスタッフ(産業医、運動指導担当者、運動実践担当者、心理相談担当者、産業栄養指導担当者、産業保健指導担当者)を養成することが望まれますが、すべてのスタッフを確保することが困難な場合には、健康保持増進サービス機関等に委託して実施することが適当です。
(3)健康保持増進措置の内容
[1] 健康測定
各労働者に対して、産業医が中心になって健康測定(問診、生活状況調査、診察及び医学的検査)を行い、その結果を評価し、指導票を作成します。なお、健康測定の一部に定期健康診断結果を活用することもできます。
[2] 運動指導
運動指導担当者が、労働者個人個人について、運動指導プログラムを作成し、運動指導担当者及び運動実践担当者が運動実践の指導援助を行います。
[3] メンタルヘルスケア
メンタルヘルスケアが必要とされた場合等に、心理相談担当者が産業医の指示のもとに、ストレスに対する気付きへの援助やリラクセーションの指導などを行います。
[4] 栄養指導
食生活上問題が認められた労働者に産業栄養指導担当者が食習慣や食生活の評価と改善の指導を行います。
[5] 保健指導
産業保健指導担当者が、睡眠、喫煙、飲酒、口腔保健などの指導及び教育を行います。

3 THPの実施例

健康づくりを組織的かつ継続的に取り組んでいる事業場の事例を中央労働災害防止協会外部リンクが開きます及び安全衛生情報センター外部リンクが開きますのホームページで示しています。

4 関連資料(法令、指針)

法令

  • 労働安全衛生法 第69条の2別ウィンドウが開きます(健康教育等)
  • 労働安全衛生法 第70条別ウィンドウが開きます(体育活動等についての便宜供与等)
  • 労働安全衛生法 第70条の2別ウィンドウが開きます(健康の保持増進のための指針の公表等)
  • 労働安全衛生法 第70条の3別ウィンドウが開きます(健康診査等指針との調和)
  • 労働安全衛生法 第71条別ウィンドウが開きます(国の援助)

指針