安全衛生のキーワードで関心が高いものについて解説しています。
リスクアセスメントとは、事業場にある危険性や有害性の特定、リスクの見積り、優先度の設定、リスク低減措置の決定の一連の手順をいい、事業者は、その結果に基づいて適切な労働災害防止対策を講じる必要があります。労働安全衛生法第28条の2では、「危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置」として、製造業や建設業等の事業場の事業者は、リスクアセスメント及びその結果に基づく措置の実施に取り組むことが努力義務とされ、その適切かつ有効の実施のために、厚生労働省から「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」が公表されています。
なお、上記[3]の「リスク低減措置」は、次の順位で検討することとされています。
事業場では、次のような効果が期待できます。
危険性又は有害性等の調査に関する指針のほか、化学物質の取扱に係るリスクアセスメントについては「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」が、機械や設備の製造者が行なうリスクアセスメントについては「機械の包括的な安全基準に関する指針」がそれぞれ、厚生労働省から公表されています。事業者は、これらの指針の基づいて適切にリスクアセスメントを行うことが必要です。
危険性又は有害性等の調査に関する指針と事業場がリスクアセスメントにより職場の改善を進めた事例を「事例でわかる職場のリスクアセスメント(:18,290KB)」として厚生労働省が公表しています。
また、厚生労働省のほか、中央労働災害防止協会、建設業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会及び(社)日本労働安全衛生コンサルタント会が業種ごとのリスクアセスメントの取り組み等についてリーフレット等を公表しています。