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溶接作業におけるリスクアセスメントのすすめ方

1.リスクアセスメントの手法で危険の芽を摘み取ろう


職場では多種多様な作業が行われ、また、新たな作業方法の採用、変更及び作業の機械化などが進んでおり、それらの実態や特性にあった安全衛生対策を行っていく必要性が高まっています。職場にある様々な危険の芽(リスク)を見つけ出し、災害に至る前に、先手を打って対策を施し、リスクの除去・低減措置を行い、更なる労働災害の減少を図るための手法の一つに「リスクアセスメント」があります。

起因物が「溶接装置」である休業4日以上の死傷災害について事故の型別にみると、「はさまれ・巻き込まれ」によるものが最も多く、「高温・低温の物との接触」と続きます。このように溶接作業では、設備と工作物に挟まれたり、巻き込まれる事故のほか、高温物等との接触による事故が多く、ほかにも種々の原因による災害が発生しています。そのため溶接作業について、まずは危ないと思われる作業・作業場所を絞り込み、できるところからリスクアセスメントを始めてみましょう。

ここではアーク溶接を中心に考えていきます。

本マニュアルは、様々な業種で行われる溶接作業に伴う災害を防止するためのリスクアセスメントのすすめ方をまとめたものです。このマニュアルを活用して、災害防止に努めましょう。

起因物「溶接装置」による事故の型別労働災害発生状況(休業4日以上の死傷災害)

起因物「溶接装置」による事故の型別労働災害発生状況(休業4日以上の死傷災害)
事故の型 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 19年割合
(%)
合計 282 299 305 261 301 100.0
転倒 4 6 8 9 12 4.0
激突 4 1 3 0 6 2.0
飛来・落下 19 25 25 17 19 6.3
崩壊・倒壊 2 2 6 3 4 1.3
激突され 4 4 2 2 7 2.3
はさまれ・巻き込まれ 124 148 122 122 119 39.5
切れ・こすれ 6 2 3 5 10 3.3
高温・低温の物との接触 84 92 97 67 95 31.6
有害物等との接触 5 1 1 6 3 1.0
感電 6 7 10 4 9 3.0
火災 6 4 12 9 3 1.0
動作の反動・無理な動作 8 3 6 4 6 2.0
その他・分類不能 10 4 10 13 8 2.7

資料出所:労働者死傷病報告

起因物「溶接装置」による事故の型別労働災害発生状況(平成19年)

円グラフ

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