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ヒヤリ・ハット事例
バイオマスガス発生装置から火炎が噴出した
バイオマスガス発生装置から火炎が噴出した
拡大
業種

研究機関

作業の種類

試験研究

ヒヤリ・ハットの状況

 研究施設の実験建屋において、木質バイオマスガスの実験を行っていた。廃材のおがくずを実験炉内に入れて不完全燃焼を起こさせ、発生するガス(メタンや水素や一酸化炭素)の量を計測していた。
 燃焼が予定よりも進まないため、おがくずを追加投入したところ、急速に燃え始めて実験炉上部から火炎が噴出した。火炎はしばらくして収まった。周囲に作業員はおらず、可燃物への延焼はなかった。

原因

・小規模実験でのデータ収集が十分ではなく、おがくずの水分量や粒度による燃焼速度への影響が未解明のままだったこと。
・おがくずの追加投入は小刻みに行っていたが、燃焼が促進されるまでに時間がかかり、結果的に多量のおがくずを投入したこと。

対策

・試験研究においては、予想とは異なる結果になることがしばしばある。したがって、試験規模の拡大や条件の変更は予備試験を行うなど周到に準備する必要がある。
・試験では万一に備え、使用する試料の量に応じた防護策、消火方策を準備しておく。
・緊急避難を行うときの判断基準を関係者全員で共有する。