減圧中の高気圧障害
| 業種 | 上下水道工事業 | |||||
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| 事業場規模 | − | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 異常環境等 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | 上下水道工事 | ||||
| 災害の種類 | その他 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.734
発生状況
本災害は、被災した作業者Aがニューマチックケーソン内作業終了後、マンロックにて減圧中、減圧症にり災したものである。本現場は、地上2階、地下4階の鉄筋コンクリート造りの下水道終末処理現場で掘削深さは23.5mであり、地下工事についてはニューマチックケーソン(21m×44m×28.5m)工法により掘削作業を進めていた。ニューマチックケーソンの作業室内は加圧しており、常用の圧力は1.75〜1.8kg/cm2であった。
災害発生当日、被災者を含む7名の作業者は、2つのマンロック(気閘室)にそれぞれわかれて入り、函内(ニューマチックケーソンの作業室)と同圧の1.7〜1.8kg/cm2の圧力を受けた後、函内に入り、午前8時23分から掘削機械による掘削作業に従事した。午前11時10分に作業を停止し、7名は入函時と同様に、それぞれわかれて2つのマンロックに入った。被災者の入ったマンロックには、被災者も含め3名同時に入った。
3名が入った後、マンロックのハッチを閉め、減圧を開始した。減圧の状況は、午前11時15分に函内と同圧の1.75kg/cm2から0.6kg/cm2まで2分間かけて減圧を行い、0.6kg/cm2の状態を5分間保持した。その後0.6kg/cm2から0.3kg/cm2まで1分間で減圧し、0.3kg/cm2を20分間保持した後2分間かけて大気圧まで減圧した。
被災者は減圧中(0.3kg/cm2を20分間保持しているとき)に肩に痛みを感じ、ベンズ(減圧症)にかかったと思ったため、「自分はベンズの消去を行うので昼食は一緒にとれない」と言って他の2名がマンロックから出た後も1人マンロックに残り、再び加圧した。被災者は0.9kg/cm2まで加圧した後、0.9kg/cm2で10分間、0.6kg/cm2で20分間、0.3kg/cm2で30分間保持の順で減圧したところ、肩の痛みがなくなったので、同僚の持ってきた昼食を食べた。
午後1時過ぎに、他の2名とともに再びマンロックに入り函内と同圧の圧力を受けた後、午後1時20分から午後3時15分まで函内で作業を行った。作業終了後、他の2名とともにマンロックに入り、減圧を始めた。0.6kg/cm2で10分間保持のときに、被災者は再び右肩に痛みを感じだし、0.3kg/cm2で20分間保持のとき、痛みはさらに増した。他の2名は正常であったため、外に出て、作業主任者に状況を伝えた。作業主任者が駆け付けたとき、被災者はマンロック内のイスに横たわり、自力で起き上がれない状態であった。
その後、再び加圧したが症状は良くならないため、医師の指示によりホスピタルロックに入函させ、医師の治療を受けた後、減圧症と診断され、病院へ入院した。
原因
(1) 被災者が減圧中に発症した症状を独自に処置したため、症状をさらに悪化させたこと。(2) 減圧症の症状があったのにかかわらず作業を再び行ったこと。
(3) 緊急・異常時の連絡・指示体制が徹底されていなかったこと。
対策
(1) 減圧症と思われる症状が認められた場合は、速やかに高圧室内作業主任者へ報告し、再圧室での救急再圧は当該作業主任者の管理下で、救急再圧員(再圧室を操作する業務についての特別教育を終了した者)の指導の下行うこと。(2) 作業開始前の健康チェックを十分に行うこと。
厚生労働省