移動式クレーンで作業中、巻き過ぎで巻き上げ用ワイヤロープが切断し、荷が落下
| 業種 | その他 | |||||
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| 事業場規模 | − | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 玉掛用具 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 飛来、落下 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.518
発生状況
災害の発生した事業場は、建設機械等のリースを行っている事業場で、この災害は、貸し出していたコンプレッサーを客先の建設工事現場に回収に行った際に発生した。当日午前中、作業者Aは、一人で車両積載形トラッククレーン(つり上げ荷重0.98トン)を運転し、建設工事の現場に、コンプレッサー(重量560kg)の回収に向かった。
工事現場のトラック荷台に積んであったコンプレッサーを車両積載形トラッククレーンの荷台に積み替えるため、車両積載形トラッククレーンを横に止め、アウトリガーを張り出し、コンプレッサーのつり上げ用金具にシャックルを取り付け、玉掛け用ワイヤロープを取り付けた。
Aはクレーンのジブを約3mに伸ばし、玉掛け用ワイヤロープにフックを掛け、巻き上げ始めた。
トラック荷台に他の荷が積んであったため、旋回するときに、コンプレッサーが他の荷に当たらないように、コンプレッサーの下部に気を配りながら巻き上げていたところ、巻き上げ用ワイヤロープを巻き過ぎ、フックブロックがジブに当たり、巻き上げ用ワイヤロープが切断し、荷のコンプレッサーが落下し、Aに当たった。
なお、そのときの車両積載形トラッククレーンの定格荷重は0.65トンであり、過負荷にはなっていなかった。
原因
[1] ジブの長さが必要な揚程を満たしていなかったこと。この車両積載形トラッククレーンのジブは、3.8mまで伸ばすことができたが、つり荷の高さ、玉掛け用ワイヤロープの長さを考慮せず、約3mまでしか伸ばしていなかった。[2] トラック荷台上の他の荷に気を取られ、巻き上げ用ワイヤロープを巻き過ぎたこと。
[3] 作業開始前の点検を行っていなかったこと。この車両積載形トラッククレーンには、乾電池で警報音を出す巻き過ぎ警報装置が取り付けられていたが、乾電池が消耗して警報が鳴らなかった。
[4] 移動式クレーンで、つり上げた荷の下に、作業者がいたこと。
つり荷の落下災害は、非常に多く、クレーン等に係る死亡事故の約3割を占めている。
対策
[1] あらかじめ、つり荷の高さ、玉掛け用ワイヤロープの長さを考慮して、必要な揚程が取れるようにジブを伸張しておくこと。[2] つり荷を巻き上げるときには、ジブとフックブロックとの間隔に十分注意を払い、巻き上げること。車両積載形トラッククレーンには、巻き過ぎ警報装置が取り付けられているが、それだけに頼ることなく、十分に注意して運転しなければならない。
[3] 作業開始前の点検を確実に行い、異常を認めたときには、直ちに補修すること。作業開始前には、巻き過ぎ警報装置、ブレーキ、コントローラー等の機能について点検を行い、この災害のように、巻き過ぎ警報装置の乾電池が消耗して警報が鳴らない場合には、直ちに乾電池を交換しなければならない。
[4] つり上げている荷の下およびその周辺には、立ち入らないこと。クレーン等安全規則では、ハッカーでつり上げられている荷等の下には、立ち入ることが禁止されているが、その他の場合においても、身体の一部であっても、入れないようにしなければならない。
厚生労働省