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労働災害事例

フォークリフトによる荷降ろし中、長尺鋼材が崩壊

フォークリフトによる荷降ろし中、長尺鋼材が崩壊
業種 その他の小売業
事業場規模
機械設備・有害物質の種類(起因物) フォークリフト
災害の種類(事故の型) 飛来、落下
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:−
不休者数:− 行方不明者数:−
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.445

発生状況

本事業者は、鋼材や廃材の販売業者である。この日、作業者Aは、事業主の指示により、Q工場増設工事現場に鋼材(100×200×7mmのH型鋼、長さ10mのもの12本、1本260kg)を最大積載量7.5トンのトラックを運転して運搬した。
 同工事現場には、あらかじめ連絡を受けていた同僚Bがフォークリフト(最大積載荷重2.5トン)を運転してきており、Aがトラック荷台上において鋼材を固定していたワイヤロープをはずす間に、Bはフォークリフトをトラックの右前面に配置させ待機した。
 Bは、トラック荷台の中央部にある鋼材を荷台右端に寄せようと思い、Aがトラック上でワイヤロープをはずすのを見届けたうえ、フォークを最大揚高の3mの高さに上げることにより鋼材12本の先端を一度に持ち上げ、フォークリフトを後退させた。この瞬間、鋼材がトラック荷台後方から荷崩れを生じた。このため、Aは荷台上から飛び降りたが、続いて落下した鋼材の1本の下敷きとなって、死亡した。
 なお、トラック荷台上の鋼材は、H型鋼を横4列、縦3段計12本をワイヤロープによりひとくくりにしていたものである。

原因

[1] 本災害の物的原因は、トラック荷台上の鋼材が崩れたことである。荷台上にワイヤロープで固定されていた鋼材が、作業者Aがワイヤロープを解いたことにより緩み、しかも、作業者Bがフォークリフトでその鋼材の高い部分を持ち上げたため、鋼材が下に移動するとともに横に崩れたものである。
[2] 本災害の人的原因は、作業者Aが崩れるおそれのある荷台上にとどまっていたことである。
 また、本作業はAとBの共同作業であるが、両者は鋼材を降ろす作業を開始する前にその方法、順序等をあらかじめ打ち合わせることなく、2人が意思の疎通を欠いていたことも見逃せない。
[3] トラック荷台上に斜めに置かれ、しかも10mもの長尺物のH型鋼をフォークリフトにより荷降ろしすることは、作業方法に無理があったと考えられる。

対策

[1] フォークリフトを使用せず、移動式クレーンを用いて荷降ろしを行うこと
[2] 作業指揮者を定め、作業開始前にあらかじめ打ち合わせを行い、作業方法等を決め、それに従って作業をすすめること
[3] H型鋼を束ねるワイヤロープとH型鋼をトラック荷台に固定するワイヤロープは、それぞれ別個のものを使用すること
 などが考えられる。