装置の補修作業中、自動搬送装置にはさまれる
| 業種 | その他の電気機械器具製造業 | |||||
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| 事業場規模 | − | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | その他の動力運搬機 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.389
発生状況
IC拡散工程の現場において、酸化膜エッチ装置の製品収納部(自動搬送車より製品を受ける設備)の枠が損傷しているため、補修担当者のA(被災者)が一人で当該装置の走行範囲(エリア)に入り、修理作業中、後方より進行してきた自動搬送車に接触し、製品収納部と自動搬送車の間にはさまれた。このため、休業10日の被災を受けた。
IC拡散工程は、図1のとおり、酸化膜エッチ装置(B処理装置という)とハクリ装置(A処理装置という)でなっており、A処理装置が2セット、B処理装置が3セット交互に並列に配置されている。また、装置の両端に自動搬送車各1台が配置され、ホストコンピューターの指令で走行し、各装置に対し製品の搬出・収納を行っている。
A、B処理装置は、全自動となっており、通常、作業者はおらず、保守・点検のために担当者が立ち入るのみである。当日、AはB処理装置1号機の製品収納台の補修のため、入口の立入禁止用チェーンを外しエリア内に入って補修作業を行った。なお、入口は、自動搬送車のレールに沿って高さ150cmの隔壁が設けてあり、エリア内に入る入口が6個所設けてある。
Aが補修作業中、自動搬送車はA処理装置1号機の位置に停止していた。Aは自動搬送車に背を向ける状態で作業中、自動搬送車がホストコンピューターの指令で走行し、約1.5m走行した時、Aがレール直近にいたため、自動搬送車のバンパーがAに激突し、製品収納台との間にはさまれたものである。
自動搬送車の安全装置としては、前後に超音波センサーおよび触圧スイッチ(バンパーの接触により作動)と左右に非常停止ボタンが設置されている。当時の安全装置の状況は、超音波センサーの感知範囲が角度20度、距離1.2m以内のため、Aの位置では感知しなかった。このため、バンパーに内蔵されている触圧スイッチは、Aに接触したが、側面での接触のためスイッチ作動が遅れたことなどのため、はさまれ負傷したものである。
原因
[1] 自動搬送車の走行機能を停止せず、エリア内に立ち入り、B処理装置を修理したこと。[2] B処理装置の製品収納台の修理作業の際に、被災者が自動搬送車の走行時に接触するおそれのある危険範囲内に立ち入ったこと。
[3] 自動搬送車のバンパーに内蔵されている安全装置の作動が側面接触のため、十分機能しなかったこと。
対策
[1] 保守・点検等で各装置内に立ち入る場合は自動搬送車の走行機能を停止させること。[2] エリア内で作業を行う場合でやむをえず自動搬送車を走行させる必要がある場合は、レール付近にレールと平行に光センサーを設置し、危険範囲内に立ち入った場合は走行が停止するよう措置すること。
[3] 保守・点検等で装置内に立ち入る者については、事前に一定の安全教育等を実施すること。
厚生労働省