玉掛ワイヤロープが切断し荷が落下
| 業種 | 木材伐出業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | − | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 玉掛用具 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 飛来、落下 | |||||
| 被害者数 |
|
|||||
| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.245
発生状況
災害は、つり上げ荷重2.9トンのクレーンが架装されたトラック(車両積載形トラッククレーン)の荷台に、そのクレーンを使用して切り出し材を積み込む作業中に発生した。積み込む切り出し材は、それまでに伐採され玉切りされたマツ材3本で、径は約40センチメートルから60センチメートル、長さは4メートル前後のものであり、幅約4メートルの道路横(山側)に置かれていた。
被災者は切り出し材横の道路中央にトラックを停め、アウトリガーを最大張り出しにした後、積み込み作業を開始した。玉掛けに使用したのは両端アイ、径9ミリメートルのワイヤロープ2本で、1本を切り出し材中央部に目通し一本がけし、他の1本をクレーンフックにかけ、片方のアイを切り出し材に玉掛けしたワイヤロープのアイ部を通してそこに木片を通し、双方のワイヤロープをつないだ。
玉掛け後、被災者は切り出し材が置かれている側に立ってクレーンを操作し、トラック荷台に切り出し材を積み込む作業を始めた。3本の切り出し材のうち、2本の積み込みを終わり、3本目に玉掛けし、切り出し材をつり上げていたとき、クレーンフック側にかけていたワイヤロープが切断し、切り出し材が落下した。被災者はトラック前方に逃げようとしたが、落下した切り出し材とトラックのバンパー部にはさまれた。
原因
一、 損傷の著しいワイヤロープを使用したこと。(クレーンのフック側にかけていたワイヤロープはかなり素線切れが進んでいるなど損傷が著しかった。)二、 玉掛けワイヤロープの管理が適切でなかったこと。(トラッククレーンの管理を含め点検整備の体制が十分でなかった。)
三、 クレーンの操作位置が適当でなかったこと。(操作位置のすぐ横で切り出し材をつり上げる形となっていた。)
対策
一、 玉掛けワイヤロープの点検を確実に行うこと。事業場内で玉掛けワイヤロープ等の点検整備体制を確立し、作業開始前及び定期に点検を行い、損傷のあるものは廃棄する等危険な状態で使用されないようにすること。
二、 作業標準を整備するとともに関係作業者に教育を行うこと。
クレーンの操作、玉掛け等の作業について安全な作業方法を定めた作業標準を整備し、関係作業者に教育を行う等によりその徹底、定着を図ること。なお、災害発生時目通し一本づりで玉掛けしていたが、この方法は荷が不安定で抜け落ちる等の危険があり、より安全な玉掛け方法についても検討しておく必要があるほか、適切な玉掛けが行えるよう玉掛けワイヤロープは種々の径、長さのものを用意しておくことが重要である。
厚生労働省