除じん装置のかんな屑を除去中、かんな屑の中に埋没し死亡
| 業種 | その他の木材・木製品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | 16〜29人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 建築物、構築物 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.194
発生状況
本災害は、プレハブ用材等の製造を行っているA木材(株)(作業者数二十二人)の工場内において、除じん装置の点検・補修中に発生したものである。この除じん装置は、工場に設置しているかんな屑除去用の局所排気装置に付設されているものであり、除じん方法は、サイクロンによるものであった。工場内の除じん装置の設置状況、除じん装置の概要等を写真及び図で示す。
本災害が発生するに至った経緯は、次のとおりである。
[1] 災害発生当日、その日の作業が始まって間もない午前9時10分頃、除じん装置のサイクロン部分から、かんな屑が屋外に吹き出しているのが認められた。
[2] プレハブ用材の加工作業を行っていた作業主任者甲、作業者乙及び丙(被災害)は、加工作業を中止するとともに、局所排気装置及び除じん装置の稼動を停止し、三人で除じん装置の点検補修を行うこととした。
[3] 甲の指示により、乙は、除じん装置の外側に設けられているタラップを登り、窓から集じんタンク(高さ3.5メートル、幅2.7メートル、奥行き3.5メートル)の内部を点検した。
[4] 乙から、集じんタンク内が天井までかんな屑でいっぱいである旨の報告を受けた甲は、集じんタンクにたまったかんな屑の除去作業をすることとした。
[5] まず、乙が、ショベルローダーのバケットをかんな屑取り出し口の下方に当てがった。
[6] 甲と丙は、かんな屑取り出し口を開放し、棒で下からかんな屑をバケット上に突き落とした。
[7] ショベルローダーのバケットがいっぱいになると、乙は、これを焼却炉まで運搬して処分した。
[8] [5]から[7]の作業を三度繰り返し、集じんタンクのかんな屑の約半分が処分できたため、10時30分頃、かんな屑取り出し口を閉じた。
[9] 甲と乙は、別の作業に移り、以後は、丙一人でサイクロン内のかんな屑の除去作業を行った。作業方法は、窓から、集じんタンク内に入り、サイクロン下部出口から、サイクロン内につまっているかんな屑を、棒で突き落とすというものであったと推定される。
[10] 12時50分頃になっても、丙が昼食に戻って来ないため、不審に思った甲は、居合わせた者といっしょに丙の捜索を開始した。
[11] 14時ごろ、丙は、集じんタンク内で、かんな屑に埋もれているのが発見され、救急車で病院に収容されたが既に死亡していた。
なお、丙は、保護帽及び安全帯は着用していなかった。
原因
本災害の原因は、労働安全衛生法第二十一条第二項に基づく労働安全衛生規則第五百三十二条のこの規制にもかかわらず、かんな屑の中に埋没すること等により作業者に危険を及ぼすおそれがある場所において、作業者に安全帯を使用させる等の措置を講じず作業をさせたことである。なお、間接的な原因としては、
[1] 被災者が単独で集じんタンク内に入り作業をしていたこと
[2] 集じんタンク内にたまるかんな屑の除去作業について、安全作業基準が定められていなかったこと
等が挙げられる。
対策
[1] 集じんタンクへの立入禁止措置を講ずるとともに、止むを得ず集じんタンクに入る場合は安全帯を使用することを周知徹底すること。[2] 集じんタンクに入る等危険を伴う作業については、単独作業を禁止すること。
[3] 作業の種数ごとに、安全作業基準を定め、作業者に周知徹底すること
厚生労働省