生コンクリート製造工場地下ピット内で修理したポンプを据付け中感電
| 業種 | セメント・同製品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | 16〜29人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | その他の電気設備 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 感電 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 老朽、疲労、使用限界 | |||||
| 発生要因(人) | 無意識行動 | |||||
| 発生要因(管理) | 安全装置をはずす、無効にする | |||||
No.1064
発生状況
この災害は、生コンクリート製造工場の製造プラントにある骨材を受け入れるホッパーの地下ピット内で発生したものである。災害当日、被害者は前日が休日でコンクリート製造プラントの運転が休止していたためプラントの運転に先立って機械装置の点検を行ったところ、ホッパー地下ピットに溜まる地下水を汲み上げる水中ポンプの吐出量が低下し不足していることを発見した。
そこで被害者は、午後3時頃から地下ピット内に設置されたこの水中ポンプ(三相 200V)のインペラー(羽根車)等の交換・修理作業を行っていたところ、午後4時30分過ぎに機体に漏洩していた電流により、感電死亡したものである。
なお、この水中ポンプには、感電防止のために、機体の外わくの接地や漏電遮断器も設置されていなかった。
原因
この災害は、生コンクリート製造プラントで発生したものであるが、その原因としては次のことが考えられる。直接原因は、被害者が、地下ピット内に設置された水中ポンプの修理作業を終え、ポンプを所定の位置に設置しようとしたときに電動機から漏電していたため感電、死亡したものと考えられる。
漏電の原因としては、水中ポンプの軸封機構であるメカニカルシールが水に混入している砂等により損耗したため、電動機内が浸水し、絶縁不良を起こしたものとみられる。
なお、水中ポンプの配線には、4芯のキャブタイヤケーブルが使用されていたが、配電盤の取り付けネジからは接地線が外れており、接地としての有効な機能を有していなかった。
このため、被害者は水中ポンプの機体に、低圧電流が漏洩していることに気づかず、電源スイッチを切らずに通電したまま、水中ポンプを移動し所定の据え付け場所に設置しようとして感電したものとみられる。
対策
この災害は、生コンクリートの製造プラントにおいて修理した水中ポンプの据え付け中に感電したものであるが、同種災害の防止のためには次のような対策の徹底が必要である。1 漏電しゃ断装置等の設置
水等導電性の高い液体によって湿潤している場所等で使用する移動式或いは可搬式のモーター等については、感電防止用漏電しゃ断器を電路に接続すること。
2 点検基準の策定
設備等の損傷の頻度、状態等を勘案した点検基準を策定し、指名した者により点検し、必要な補修等を行なうこと。
3 地下水等の排水処理方法の検討
ピット等に溜まった地下水等の処理ついては、そのまま、ポンプで排水することなく、一旦沈殿槽又は池に誘導し排水する等の方法を検討すること。
4 安全管理体制の整備
日常の安全衛生活動を継続的に実施していくための管理体制を整備すること。
5 安全教育の実施
電気による電撃危険、作業終了後の電源投入要領等に関してあらかじめ十分な安全教育を行なうこと。
厚生労働省