サイロの内部で堆積砂のならし作業中、堆積砂が崩れ落ち埋没
| 業種 | 窯業土石製品製造業 | |||||
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| 事業場規模 | 5〜15人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 石、砂、砂利 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 崩壊、倒壊 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | ||||||
| 発生要因(人) | ||||||
| 発生要因(管理) | ||||||
No.100577
発生状況
この災害は、生コンクリート製造用の砂貯蔵サイロ内部において、固まった堆積砂のならし作業中に発生したものである。砂貯蔵サイロは、円筒型で、高さは9.1m、直径は5.0m、最大容量は120m3であり、上端の投入口が1箇所、下端に排出口が2箇所設けられている。また、サイロへの原料の投入、排出は自動運転で行われている。
災害発生当日午後1時頃、製造係のBは、工場長Aから「砂が落ちないので、排出口部を稼働させて欲しい。」旨の指示を受け、オペレータ室においてサイロの下端の排出口部の排出扉を開き、コンベヤを作動させた。
Aは、サイロの下端部においてハンマーを使用して排出口外部を叩いて振動を与えた。
間もなく「砂が落ちた。」旨の電話連絡を受けたBは運転を停止した。
その後、Aの所在が不明になったことから事務担当者Cが工場内を探したところ、約2時間後、サイロの上端の砂投入口(55p×96pの開口部)からサイロの内部に縄ばしごが降ろされた状態にあり、サイロの内部で上半身が砂の中に埋まっている状態のAを発見し、直ちに、排出口の一部を解体して救出し病院に運んだが、間もなく死亡した。
原因
この災害は、生コンクリート製造用の砂貯蔵サイロ内部において、固まった堆積砂の均し作業中に発生したものであるが、その原因としては、次のようなことが考えられる。| 1 | サイロの内部に立ち入ったこと サイロ下部の2箇所の排出口のうち、1箇所からは外部からのハンマーの打撃による振動で砂が抜け落ちたが、他の1箇所からは抜け落ちなかったため内部に立ち入って作業をした。 |
| 2 | 堆積砂の中途部を切り崩したこと サイロの内壁部に堆積して固まった砂をスコップで切り崩すため、堆積砂の中途部にスコップを入れたため、その上部が安定を失って一度に崩壊した。 |
| 3 | 安全帯のフックを掛けた位置が低かったこと 縄ばしご部に墜落防止用の安全帯のフックを掛けて作業をしていたが、その位置が低かったため、安全帯としての効果が無く、崩壊した砂の中に落ち込んだ。 |
| 4 | 単独で作業を行ったこと 危険な場所(サイロの内部)で作業を行っていたにもかかわらず、単独で、しかもサイロの内部に入ることを誰にも告げていなかった。 |
対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要であると考えられる。| 1 | サイロ内部等の危険な場所への立入を禁止すること このような箇所の砂落とし等の作業を行う場合は、長尺物の手工具の使用、水圧の利用等外部からの作業とすることが必要である。 なお、この作業をサイロ上面において行う場合は、上面の開口部からの転落を防止するための安全帯の使用等の安全措置を講ずる必要がある。 |
| 2 | 安全作業標準を策定すること 作業の性質上やむを得ずサイロの内部に入って作業を行う場合は、堆積砂上部から均すこと、適切な手工具を使用すること、安全帯を適切に使用すること等についての作業標準を策定し、関係者に徹底する必要がある。 |
| 3 | 監視人を配置すること 単独作業を禁止して、監視人を配置し、万一異常状態が発生した場合は、早急にこれを把握し適切な措置をとることができるようにする必要がある。 |
| 4 | 安全管理体制を整備して、安全教育を徹底すること |
厚生労働省