建物屋上の給排水管取替工事の完了写真撮影中、屋上から墜落
| 業種 | 建築設備工事業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 1〜4人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 建築物、構築物 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | 建築設備工事 | ||||
| 災害の種類 | 屋根、屋上から墜落 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 防護・安全装置がない | |||||
| 発生要因(人) | チームワーク | |||||
| 発生要因(管理) | 危険場所に近づく | |||||
No.100015
発生状況
この災害は、下水処理場中央操作室屋上の、給排水管取替工事の完了写真撮影作業中発生したものである。この工事は、下水処理場の消化槽及び中央操作室外壁屋根防水改修工事の一部として行われ、給水管の保温工事が終了すると取替工事はすべて終了することとなっていた。
この工事の進捗状況について、二次下請業者から給水管の保温工事が終了したとの連絡を受けたので、工事完成写真を撮影することとしたが、この日は他の現場の工事が長引いており、また、外が暗くなったため写真撮影を中止した。
翌日は休日であったため、翌々日に一次下請のAとBの二人が、他の現場の仕事を終えて午後3時30分頃、本件現場に到着した。Bはポンプ場の給水配管工事にかかり、Aは中央操作室の屋上配管の工事完了写真を撮るために中央操作室屋上に上がって行った。
この後、災害発生までは一人作業となった。午後4時頃、元請業者の現場代理人が、Aが中央操作室東側の地上に仰向けに倒れているのを発見した。災害発生状況を目撃した者はいなかったが、Aはカメラをのぞきながら移動し、屋上の端まで来たことに気づかず後ろ向きに墜落したものと推定される。
原因
この災害の原因としては次のようなことが考えられる。1 墜落防止設備が設置されていない屋上での作業を行うにあたって、安全帯の使用、監視人の配置等の措置を講じていなかったこと
中央操作室屋上は地上からの高さが9.1mあり周囲には柵等が設置されていなかった。建物の屋上で写真撮影等の作業を行うに際しては、このような監視人を配置し、危険な屋上の端に行く必要がある場合には、安全帯を使用する必要があったが、このような措置が講じられていなかった。
2 作業間の連絡調整が十分行われていなかったこと
足場が設置されている期間に写真撮影が行われていれば、屋上から墜落する危険はなかったものと思われるが、作業間の連絡調整が十分に行われていなかったために、屋上での作業がすべて終了する前に足場が解体されてしまったこと
対策
この災害は、下水処理場中央操作室屋上の、給排水管取替工事の完了写真撮影作業中発生したものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要と考えられる。1 安全帯の使用、監視人の配置等
屋上等で囲い等が設置されていない個所で作業を行う場合には、必ず監視人を配置し、安全帯を使用する等の措置を講じることが必要である。
2 作業間の連絡調整を十分に行うこと
建設業の元請事業者は、下請事業者間の連絡調整がスムーズに行えるよう、すべての関係下請事業者を構成員とする安全衛生協議組織を設置し、下請事業者の工事の進捗状況を常に把握するとともに、下請事業者の作業実態に即して、足場等の仮設物を計画的に設置することが必要である。この災害の場合、足場が設置されている期間内であれば、写真撮影も安全に行うことができたと思われる。
厚生労働省