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移動吊支保工の組み立て段取り作業中、型枠トラス梁を吊っていたワイヤーが切断

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発生状況 この災害は、自動車PC橋架設の上部工事中に発生したものである。
 この工事は、移動吊支保工式架設工法(以下「支保工」という)により施工するもので、当日は、支保工を橋脚から橋脚へ前進させ、支持台に固定し、型枠トラス梁2本を一組に組立てる作業を行うことになっていた。
 組み立て方法は、メインガーターからチェーンで片側だけをつり下げている2本一組の型枠トラス梁を、2.8トンのホイストクレーン4台で同時に吊上げていくもので、左右の型枠トラス梁が密着し水平になった後、中央の連結部をピンとボルトで一体化するものである。
 これらの作業を繰り返し、8組目の型枠トラス梁が、ほぼ水平になり、連結部をピン及びボルトの孔が合致する状態になったので、クレーンによる巻き上げを止め、連結部にピンを差し込む段取り作業を始めた。
 そこで被災者が、トラス梁の中央部で段度作業を行っていたところ、載っていたトラス梁を吊っていたワイヤー2本がほぼ同時に切断した。
 そのため、外側の吊りチェーンを支点として型枠トラスが下方に落ちて、載っていた被災者は約16メートル墜落した。
原因 この災害は、自動車PC橋架設の上部工事中に、被災者が段取り作業のために載っていた型枠トラスの吊りワイヤーが切断したものであるが、その原因としては、次のようなことが考えられる。
1 2本のワイヤーのうち、いずれが先に切断したのかは特定できないが、切断部の状況、ワイヤーの損傷状況、6ヶ所の支持点のうち最も荷重のかかるのが切断したワイヤーであること等から推定するとこのワイヤーが先に切断したものと考えられる。
2 切断した12ミリワイヤーにかかる荷重は、吊り角度を考慮すると、最大時で2.73トンとなる。
 ワイヤーが新品の場合には、切断荷重が7.24トンであるが、繰り返し使用されているため、2.73トン前後の荷重に耐えられなかったのに、被災者が型枠トラスに乗り込んだ衝撃荷重が加わったものと推定される。
3 事故後の調査では、切断したワイヤーの点検が十分に行われていなかった。
対策 1 新規の移動吊支保工工法で施工する場合は、計画段階で危険性の評価及び安全対策の検討を十分行うこと。
2 玉掛け用ワイヤロープの取り替え時期等が遅わないように、明確な廃棄基準・点検時期及び点検者を定め、点検の実施結果を記録する等点検体制の徹底を図ること。
3 玉掛用具の点検者等に対して、その日の作業開始する前の点検は勿論のこと、作業の実態に応じた点検回数、点検事項について、適切に行うことが出来るよう教育を行うこと。
4 玉掛用具の使用にあたっては、極端な曲げや鋭角なものと直接接触する吊り方等は、ワイヤロープの強度を低下させるだけでなく、その使用頻度によっては、切断することもありうるので行わせないこと。
5 連結作業時における安全な作業手順等を定め、責任者はそれを関係者に周知し、それを遵守させること。
業種 橋梁建設工事業
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 玉掛用具
災害の種類(事故の型) 墜落、転落
建設業のみ 工事の種類 橋梁建設工事
災害の種類 型わく、型わく支保工から墜落
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 構成材料の欠陥
発生要因(人) 無意識行動
発生要因(管理) つり荷、バケット、搬器に乗る
NO.1078
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