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プレス機械のポンチが折れて飛来し、胸を直撃

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発生状況 この災害は、砕石機械と建設機械の製造、整備を行なっている工場で発生したものである。
 被災者は、災害発生当日の午前中、ベルトコンベアのシュート口の部分のゴムを固定するための鉄板を作るため、溶接組立工場内に設置されているプラズマ切断機を使用して鉄板から切り取っていく作業を行なっていた。
 午後の作業については目撃者がいないが、鉄板の切り取り作業が終了したため、加工した鉄板を持ってプレス機械のところへ移動して、コンベアのくさびと鉄板を結ぶためのロープを通す穴を開ける作業を開始したものと思われる。
 被災者は、プレス機械にポンチ・ダイと呼ばれる抜き型を上型と下型にセットして、鉄板の最初の部品を上型と下型の間に挟んで位置を決めてフートスイッチを踏んだところ、上型にセットしていたポンチが折れ、被災者の左胸部を直撃した。
 その後、被災者は、自力で移動し倒れたが、これを発見した時には胸部のあたりが血に染まっていた。
 その後、救急車によって病院へと運ばれたが、ポンチの破片が心臓にまで達していたため、午後6時頃出血多量により死亡した。
原因 この災害は、砕石機械と建設機械の製造、整備を行なっている工場で、プレス機械に取り付けたポンチが切断したものであるが、その原因としては、次のようなことが考えられる。
(1) ポンチの強度等に問題があったこと
 使用されたポンチが切断した原因としては、ポンチの強度が十分でなかったのではないか、ポンチに腐食が発生していたのではないか等が考えられる。
(2) 加工材等の飛び出しに対する防護がなかったこと
 プレス機械やシャーの作業においては、しばしば加工材や治具等が衝撃や損傷等によって飛来することがあり、その危険から作業者を保護するために囲いや覆いなどの措置を行なう必要があるが、それが行なわれていなかった。
対策 この災害は、砕石機械と建設機械の製造、整備を行なっている工場で、プレス機械に取り付けたポンチが切断したものであるが、同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
(1) 作業に適した機械を使用すること
 この作業は、プレス機械の能力範囲内のものであったが、ポンチの強度からはプレス機械による作業には問題があったものと考えられる。
 機械の能力範囲内であっても、あける穴の径が小さく板厚が厚いとその加工に適するポンチには限界が出てくる。このようなときはボール盤を使用するなど作業に適した機械を使用しなければならない。
(2) ポンチの保守管理をすること
 割れ、きず、変形、錆などの発生しているポンチが、使用されないよう保守管理を徹底する。
(3) 作業マニュアルを整備し遵守させること
 作業マニュアルを作成し、その中に機械が使用できる作業の範囲、ポンチの選定要領、安全措置の使用等を明確にしておくとともに、その遵守を徹底する。
 また、行なってはならない危険作業等のうち、特に重要な事項は機械のそばに明示しておく。
(4) 加工材等の飛び出しに対する措置をすること
 大きな力で加工するような場合は、加工材や治具が衝撃や損傷によって飛来することがあるので、囲いや覆いなどを設ける。
業種 機械(精密機械を除く)器具製造業
事業場規模 1〜4人
機械設備・有害物質の種類(起因物) プレス機械
災害の種類(事故の型) 飛来、落下
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 構成材料の欠陥
発生要因(人) 危険感覚
発生要因(管理) 不意の危険に対する措置の不履行
NO.1040
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