化学工場で塗料の原料となる亜鉛粉末を製造中に爆発が起き、4人が負傷した
| 業種 | 化学工業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 300〜999人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 爆発性の物等 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 爆発 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 有害物のガス、蒸気、粉じん | |||||
| 発生要因(人) | 分類不能 | |||||
| 発生要因(管理) | 運転中の機械、装置の | |||||
No.101686
発生状況
| 化学工場において、さび止め塗料などに使用される亜鉛粉末を製造中、大音響とともに爆発が起きて火災になり、工場の壁や屋根が破損し、作業員1人が重傷、3人が軽傷を負った。工場内には大量の亜鉛粉末があり、高温となっていたため放水をせず、砂で覆うなどにより温度低下を待ち、鎮火までに20日間を要した。 |
原因
| ・ | 粉砕した亜鉛粉末のふるい分け工程において、送風機の羽根に付着していた亜鉛粉末の塊が剥がれ落ち、これが羽根と内壁に接触した際に火花が発生して最初の粉じん爆発が起きたこと |
| ・ | サイクロン4機のうちの1機は亜鉛粉末が詰まっていたため流れが悪く、亜鉛粉じんの爆発下限濃度を超えていたこと |
| ・ | ダクトを経てサイクロンや集じん機での二次爆発を引き起こしたこと |
対策
| ・ | 送風機の羽根への亜鉛粉末の付着は避けられないことから、その清掃頻度を増やすこと |
| ・ | 送風機に振動センサーなどを設置し、羽根と内壁の接触の前兆を検知した場合は、緊急停止すること |
| ・ | 点検口を設置し、亜鉛粉末の詰まり状況を定期的に確認すること |
| ・ | 詰まりの兆候が確認された場合には、速やかに除去作業を行うこと | ・ | 製造エリアと貯蔵エリアを厳格に守ること |
厚生労働省