製鉄所での可燃性ガスの爆発
業種 | 鉄鋼業 | |||||
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事業場規模 | 1000人以上 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 可燃性のガス | |||||
災害の種類(事故の型) | 爆発 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業手順の誤り | |||||
発生要因(人) | 忘却 | |||||
発生要因(管理) | その他の不安全な行為 |
No.101677
発生状況
製鉄所内の廃塩酸処理設備において、可燃炉に接続している燃料ガス配管の改修工事完了後、試運転に向けて準備中だった。燃料ガスを送り込んでガス漏れ検査をしたり、別会社が配管の溶接も行っていた。異常音がしたので、作業を中止した。その直後にガス爆発が起き、可燃炉の上部がもぎ取れて約20m吹き飛び、多数の破片が周辺に飛散した。 作業員1人が破片の下敷きとなり重傷、2人が軽傷を負った。 |
原因
・ | 燃料ガスの配管交換後、配管の一部のバルブを閉め忘れていたこと |
・ | 閉め忘れたバルブを通過した燃料ガスが加熱炉に流れ込み、可燃性混合ガスを形成したこと |
・ | 可燃性ガスを扱う環境で溶接を行っており、溶接火花により着火爆発したと推定される |
・ | 溶接作業の前に、関連する配管のバルブの閉止を確認していなかったこと |
対策
・ | 作業手順書にバルブ操作などを明記し、複数名で確認しながら確実に実行する |
・ | バルブの開閉状態が分かる表示札や表示器具、ガス濃度計やガス漏れ警報器を適切に使用する |
・ | 火災爆発のおそれがある際は、火気の使用禁止や制限を行うとともに安全で適切な作業手順、方法を選択する |