ミキシングプラントのドラム内清掃中に攪拌翼に巻き込まれた
業種 | その他の建設業 | |||||
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事業場規模 | 1~4人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | その他の建設機械等 | |||||
災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | |||||
災害の種類 | ||||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 安全措置の不履行 |
No.101672
発生状況
地盤改良工事現場において、現場内に設けられたミキシングプラントを用いて、地面を掘削しながらセメントミルクを注入し、土とセメントミルクを混ぜ合わせていた。 地盤改良工事は、作業者4名で行っていた。午前中に予定していた作業を終了し、直ちに後片付けを開始した。作業者A(被災者)は、ミキシングプラントのドラム内を清掃するため、作業者Bに手で合図してからドラム内に入った。作業者Cは、地盤改良機のアタッチメントを外して、片付け始めた。作業者Dは、現場に置かれていた貯水槽の片付けを始めた。貯水槽には水が入っており、水を抜くために操作盤のボタンを押した。ところが、押したのは貯水槽の水を抜くポンプのボタンではなく、ドラムの攪拌翼の起動ボタンだった。ボタン操作後すぐに、ドラムの攪拌翼が回転し始めた。作業者Dは、ドラムの方から異音が聞こえたので確認したところ、作業者Aがドラム内で横たわっているのを発見した。 |
原因
・ | 安全に作業を行うための作業手順を定めずに作業を行わせたこと |
・ | ミキシングプラントの電源を入れたまま清掃作業を行ったこと |
・ | ミキシングプラントの操作盤にロックアウトキーを設けていなかったこと |
・ | 清掃作業は電源を切って作業することや、ロックアウト方式について、作業者に指示しなかったこと |
・ | ポンプの起動ボタンと攪拌翼の起動ボタンが同じ形状・同じ色ですぐ横に並んでいたこと |
対策
・ | 元方事業者は、関係事業者に仕事を請け負わせるに当たって、仕事の内容とともに、安全上の留意点を情報提供すること(特に、危険な機械装置について技術的な指導を行うこと) |
・ | 事業者は、元方事業者からの情報を参考に、安全に作業を行うための?対策や作業方法を定めること |
・ | 定めた作業手順や保護具の着用などについて、作業者に指示(教育)すること。その際、日本語のコミュニケーションが難しい作業者には、母国語や分かりやすい日本語を用いるなど、理解できるまで教育すること |
・ | 攪拌翼の起動ボタン(または操作盤の扉)には、ロックアウトキーを付けることができるようにすること |
・ | ロックアウト方式について作業者に教育すること。元方事業者は関係事業場に対して、ロックアウト方式について教育するように指導すること |