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労働災害事例

削孔機が転倒し作業者に激突した

削孔機が転倒し作業者に激突した
業種 道路建設工事業
事業場規模 1〜4人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 掘削用機械
災害の種類(事故の型) はさまれ、巻き込まれ
建設業のみ 工事の種類
災害の種類
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 機械、装置、用具、什器の配置の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) 安全措置の不履行

No.101671

発生状況

 道路の路肩補強工事において、法面にセメントを注入するための孔を開ける作業を行っていた。孔を開ける作業は、削孔機を所定の位置にセットして孔を開け、次の位置に削孔機を移動して、孔を開けることを繰り返すものである。
  削孔作業は作業者3名で行っていた。当日の朝、簡単な打ち合わせを行い、夕方の作業終了前に、作業者Aはコンクリートミキサーの清掃作業をした。作業者Bと作業者C(被災者)は、翌日の開始位置に削孔機を移動させていた。削孔機の後ろから作業者Bが押し、前から作業者Cが引いたところ、削孔機の動きが悪くて削孔機が転倒し、作業者Cの胸部に激突した。

原因

 適切な作業方法?や手順を定めずに作業を行わせたこと
 移動方向に下り勾配であったこと
 モーターやドリルが高い位置に取り付けられていて重心が高かったこと
 削孔くずが削孔機の底部にはさまってバランスを崩しやすくなっていたこと

対策

 削孔機は、重心が高いものを法面に設置することから、適切な方法で移動させないと転倒することは予見できたと考えられる。元方事業者は、関係事業者に仕事を請け負わせるに当たって、仕事の内容とともに、安全上の留意点を情報提供すること(特に、機械が転倒するおそれがある作業には技術的な指導を行うこと)
 事業者は、元方事業者からの情報を参考に、安全に作業を行うための対策や作業方法を定めること
 作業手順としては、例えば、@削孔機に転倒防止用の控えロープを設ける、Aモーターやドリルを外す、B底部の清掃を行う、Cロープなどを使って離れた箇所から引くなど、危険性が少ない手順を定め、これを作業者に指示すること