コンクリート打設作業中に、生コンクリートが皮膚に付着し化学熱傷
業種 | トンネル建設工事業 | |||||
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事業場規模 | 1〜4人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 危険物、有害物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | |||||
災害の種類 | ||||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 保護具、服装の欠陥 |
No.101669
発生状況
本災害はトンネルの底面にコンクリートを流し込む作業(インバート打設作業)において発生した化学熱傷事例である。当日、水力発電所新設工事に伴う導水路トンネル掘削工事において作業員10名でインバート打設作業を行っていた。ノロと呼ばれるコンクリート成分を含んだ水分や泥が被災者の長靴から徐々に侵入したものの皮膚の違和感等は自覚しておらず、洗浄等をしていなかった。作業完了後、長靴を脱ぐと脚部にコンクリートが付着しており炎症を起こしていた。病院を受診したところ、作業員5名が化学熱傷と診断された。 |
原因
・ | 作業のリスクアセスメントや作業者への安全教育が行われていなかったこと |
・ | コンクリート成分を含んだ水分や泥の皮膚への付着確認や洗浄を行わなかったこと |
・ | 適切な保護具を着用していなかったこと |
対策
・ | 打設作業のリスクアセスメントを行いそれに基づく作業標準を作成し、作業者に周知すること |
・ | 作業者にSDS等を用いてコンクリートによる皮膚かぶれ等の有害性を十分に認識させる教育を行うこと |
・ | 保護具の安全な着用方法について教育を行うこと |