運転中の反応器のバルブ開放により漏洩した反応液蒸気やアンモニアを吸入
業種 | 化学工業 | |||||
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事業場規模 | 30〜99人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 危険物、有害物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 防護措置・安全装置の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 機械、装置等の指定外の使用 |
No.101663
発生状況
本災害は化学工場内で反応器の酸素濃度を測定する作業の際、誤って運転中の反応器バルブを開放してしまったことで漏洩した反応液の蒸気やアンモニアを吸入したものである。当日はメンテナンスのため操作室で反応器の運転を停止した後、作業場に移動し同機の酸素濃度を測定する予定であった。作業者は操作盤で運転中の2号機の停止ボタンを押した後、操作室から作業場へ移動した。酸素濃度を測定するため、2号機の酸素濃度測定用のボールバルブを開けるつもりが誤って1号機のボールバルブを開けてしまった。1号機は反応物を含むトルエン溶液にアンモニアガスを吹き込む反応中であったため、内容物とアンモニアガスが噴き出し工場内に充満した。その結果、ボールバルブを開放した作業員を含む工場内にいた作業員4人が体調不良を起こした。 |
原因
・ | 反応器が運転中であるにもかかわらず、バルブを開放したこと。また、反応器が運転中の場合にバルブを開放できない設計になっていなかったこと |
・ | 反応器に、運転中でバルブを開放すると危険である旨の表示がなく、誤認しやすい状態であったこと |
・ | 反応液蒸気やアンモニアが漏洩した場合を想定した適切な保護具が用意されていなかったこと |
対策
・ | 運転中にバルブを開放する際に警報を発する、あるいは開放できない構造に変更すること |
・ | 運転中は反応器に表示札等での明示を行うこと |
・ | 誤操作が行われた場合の対処方法について具体的に定め、訓練を実施すること。また適切な保護具を用意すること |