壁面に付着したカビや油分をこすり落とす作業中、次亜塩素酸ナトリウムによる化学熱傷を負う
業種 | 食料品製造業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 危険物、有害物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 保護具、服装の欠陥 |
No.101662
発生状況
本災害は工場内壁面のカビや油分をこすり落とす作業中に化学熱傷を受傷したものである。当日、工場内にて派遣労働者12名が個々の判断により水で希釈した次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸したスポンジを使用して、壁面に付着したカビや油分をこすり落とす作業を交代により行っていた。スポンジから染み出した水溶液が保護具の内部まで伝って垂れて前腕付近に付着し、被災者4名が化学熱傷を負った。 |
原因
・ | 不慣れな労働者が安全に作業を遂行できる作業標準が作成されておらず、またこれに基づいた作業が実施されていなかったこと |
・ | 作業状況に応じた保護具が選定されず、着用方法についても明確に定められていなかったこと |
対策
・ | 作業に関するリスクアセスメントを実施し、リスク低減措置を講じること |
・ | 使用説明書の内容を遵守した作業標準を作成すること |
・ | 次亜塩素酸ナトリウムに関する化学的性質、有害性、取扱上の注意事項等について、関係作業者に十分な教育を実施すること |