ステンレス部品の汚れ落とし作業中に有機溶剤中毒
業種 | 金属製品製造業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 危険物、有害物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業環境の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 保護具、服装の欠陥 |
No.101660
発生状況
本災害は工場内での製造不良品のステンレス部品を再利用するための汚れ落とし作業中に発生した有機溶剤中毒事例である。被災者は当日の午前9 時頃から午後4 時頃までシンナーに浸してあったステンレス部品の汚れ落としの作業を行った。当該作業終了後、午後4時30分頃に気分が悪いと訴え、病院で急性トルエン中毒と診断された。 |
原因
・ | ステンレス部品の汚れ落としにシンナーによる除去作業を選択したが、シンナーの危険性、有害性に関する十分な調査が行われなかったこと |
・ | 十分な換気や適切な呼吸用保護具が使用されていなかったこと |
・ | 有機溶剤作業主任者等のシンナーの取扱いに関する知識を十分に有する指揮者の下で作業を行わせていなかったこと |
対策
・ | 洗浄剤として有害性の高いものの使用を回避すること |
・ | 作業の作業標準の作成及びリスクアセスメントを行いリスクの低減措置を行うこと |
・ | 有機溶剤作業主任者を選任し、その者に、作業標準に従った作業の指揮、局所排気装置の点検などの職務を行わせること |