排水管埋設準備のため、掘削溝内で底面を均す作業中、溝の法面が崩壊して土砂に埋もれて死亡した
| 業種 | その他の建築工事業 | |||||
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| 事業場規模 | 1〜4人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 地山、岩石 | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 崩壊、倒壊 | |||||
| 建設業のみ | 工事の種類 | |||||
| 災害の種類 | ||||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 法面の欠陥 | |||||
| 発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
| 発生要因(管理) | 危険場所に近づく | |||||
No.101653
発生状況
| 太陽光発電設備設置工事の一環で、雨水による敷地内の冠水を防ぐために、排水管敷設工事をしていた。ドラグショベルで南側から北側を掘削した後、別の作業員が北側の掘削溝内(深さ3.5m)に立ち入り、溝の底面をスコップで均していた。急に掘削溝内の北側法面が崩壊し、被災者は完全に土砂に埋まった。被災者は、ヘルメットを着用し、スコップを抱いた状態で発見された。救急隊員によるAED措置等を行いながら、病院に搬送されたが死亡した。 災害発生現場では前日に雨が降ったが、ひび割れはなく、湧水もなかったことから、崩壊の要因は天候だけでなく副次的な要因と考えられる。なお、土止め支保工の設置は計画されておらず、実際に施工もされていなかった。 |
原因
| ・ | 災害発生現場の地質が「風化花崗岩(まさ土)」であったこと(まさ土の掘削勾配は45度以下と規定されている) |
| ・ | 作業計画上は、盤下げは掘削溝の深さが3.6m、勾配は3分(73.3度)だったが、実際には深さは約4m、勾配は約80度だったこと。盤下げの目的は、ドラグショベルと掘削面を近接させるための措置だったと推定される |
| ・ | ドラグショベルを用いた掘削作業は、南側から北側に向かって行われ、災害発生時には北側法面にドラグショベルの自重が上載荷重として掛かっていたこと |
対策
| ・ | 明かり掘削の作業を行う際に、地山の崩壊等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、土止め支保工を設け、防護網を張り、労働者の立ち入りを禁止する等、危険を防止するための措置を講じること |
| ・ | 事前に地盤図を確認し、ボーリング調査を実施して地質を把握し、現場では踏査を行うこと |
| ・ | 小規模掘削で深さが5m未満の場合は、地質が「岩盤または堅い粘土からなる地山」であれば、直掘り(90度)することもある。この場合は、基準より緩やかな勾配を計画し、土止め先行工法の採用を基本とすること。これを実施しない場合は、水準器などにより勾配の出来を管理したうえで、施工上の誤差があることを念頭におき、安全率を持った計画勾配とすること |
| ・ | 掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削(ずい道および立坑以外の坑の掘削を除く)を行う場合には、関係請負人ごとに地山の掘削作業主任者を選任すること |
厚生労働省