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労働災害事例

木材加工所で皮むき機周辺の清掃をしていた被災者が、急に搬出されたヒノキに挟まれ死亡した

木材加工所で皮むき機周辺の清掃をしていた被災者が、急に搬出されたヒノキに挟まれ死亡した
業種 木材・木製品製造業
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の木材加工用機械
災害の種類(事故の型) 飛来、落下
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業方法の欠陥
発生要因(人) 憶測判断
発生要因(管理) 機械装置を不意に動かす

No.101646

発生状況

 木材加工所でヒノキ(4m×40cm、250kg)の皮はぎ作業を被災者と作業員、責任者の3人でしていた。途中で皮むき機が止まり、作業員が操作室で回転スイッチを押しても、皮はぎ刃が動かなくなった。作業員は皮むき機の回路に電源が供給されていないと判断し、作業台付近で皮はぎ刃に詰まったヒノキの皮を取り除き始めた。皮むき機へ原木の供給をしていた被災者も作業台に近づき、一緒に清掃を始めた。
 作業者は被災者が作業台から降りたことを確認し、今度は責任者が操作室に行ってボタンを押した。丸太搬出ボタンを押し、ヒノキが搬出されたことを確認後、加工台付近に近づくと、被災者は頭部から流血して倒れており、意識はなかった。被災者は、病院に搬送されたが死亡した。
 被災者は帽子の上からヘルメットを着用していたが、ヘルメットのあごひもを締めておらず、ヘルメットは被災者から離れた位置にあった。

原因

 皮むき機に関わる電気系統の使用方法を正しく把握しておらず、過去の経験のみで皮むき機の復旧作業をしたこと。
 皮むき機の電気回路の点検中に、危険箇所から人が退避していると思い込み、スイッチを操作したこと
 保護帽の適切な着用方法を指示していなかったこと

対策

 皮むき機の復旧作業に関する作業手順を確立し、関係者に周知徹底すること
 皮むき機の電気回路点検前は、危険箇所内に労働者がいないことを確認し、点検表示などを行い、労働者を立ち入らせない措置を講じること
 保護帽の適切な着用を指示し、着用状態の確認をすること