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労働災害事例

床清掃時にパーツクリーナーを用いたことによる中毒

床清掃時にパーツクリーナーを用いたことによる中毒
業種 食料品製造業
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 有害物
災害の種類(事故の型) 有害物等との接触
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.101624

発生状況

 工場において、工場床面に付着しているテープ糊痕を落とす作業で、たまたま作業場に置いてあったスプレー式のパーツクリーナーを糊痕に吹き付けながら手作業で剥ぎ取り作業を行っていたところ気分が悪くなった。救急車で病院へ搬送され、「四肢しびれ」、「呼吸困難」があり検査の結果「急性薬物中毒」と診断された。なお、剥ぎ取り作業時、工場常設の換気扇は稼働していたが、防毒マスク等の保護具は着用していない。

原因

 スプレー式のパーツクリーナーはヘキサンやエタノールなどの有機溶剤を多く含有しているため、噴霧することで、空気中に揮発する有機溶剤の濃度が高くなることに対する認識が不足していたこと
 用途の異なる薬品を安易に使用したこと

対策

 本件のような清掃作業にパーツクリーナーを使用することは、不適切な薬品を多量に使用することになるため、手近な薬品を安易に使用してはならない
 有機溶剤は空気より重く、高い位置の換気扇では十分に換気することができないので、低い位置を換気できるように送風機によって新鮮な空気を送る。このとき、作業者や周囲の人が風下に来ないようにする
 有機溶剤を使用する際は、適切な防毒マスクや耐溶剤手袋を使用し、交換の頻度に注意する