厚生労働省大型クレーンに設置されているエレベーターに乗って降下中、エレベーターのワイヤロープが破断し搬器が落下して両足を骨折した
| 業種 | 港湾荷役業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 100〜299人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | エレベータ、リフト | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 飛来、落下 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 物自体の欠陥 | |||||
| 発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
| 発生要因(管理) | 運転中の機械、装置等の掃除、注油、修理、点検等 | |||||
No.101618
発生状況
| 工場敷地内にある橋形クレーン式アンローダー（鉄鉱石等を船舶へ積み込むクレーン）には、運転室への昇降のため、ロープ式エレベーター（定格積載量400kg）が設置されている。被災者は当該エレベーターに乗り、地上に向け降下中、エレベーターのワイヤロープが破断し、搬器が約11 m落下した。被災者は両足を骨折した。 破断したワイヤロープは腐食しており、定期自主検査で「不具合」・「要修理」としていたものの、交換を行っていなかった。 |
原因
| 1 | 腐食したワイヤロープを使用していたこと |
| 2 | 定期自主検査において、ワイヤロープの検査結果が「不具合」・「要修理」となっていたにもかかわらず、交換していなかったこと |
| 3 | エレベーターのワイヤロープに係る明確な交換基準が定められておらず、交換の判断が検査業者から報告を受けた現場の設備主管担当係長に委ねられていたこと |
| 4 | エレベーターの定期自主検査結果について、「使用許可」又は「使用不許可」のみ伝えられ、定期自主検査の詳細な結果は伝えられていなかったこと |
対策
| 1 | 腐食しているワイヤロープを使用しないこと |
| 2 | 定期自主検査の結果、「不具合」及び「要修理」と判断された場合は、速やかに交換・修理等を行うこと |
| 3 | エレベーターのワイヤロープに係る明確な交換基準を定め、当該基準に基づいて適切に交換すること |
| 4 | エレベーターの設備主管担当者に対して、ワイヤロープの点検・交換等の保守管理に係る教育を再度実施すること |
| 5 | 定期自主検査等の結果について、詳細な結果を使用貸借契約の双方が確認し、部品の交換等に関して協議する体制を整備すること |