防潮堤周囲の海底掘削工事中に、ドラグ・ショベルのバケットが潜水士に激突して死亡した
業種 | 港湾海岸工事業 | |||||
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事業場規模 | 5〜15人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 掘削用機械 | |||||
災害の種類(事故の型) | 激突され | |||||
建設業のみ | 工事の種類 | |||||
災害の種類 | ||||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | その他の危険場所への接近 |
No.101609
発生状況
陸地からドラグ・ショベルを用いて海底を掘削する工事を行うため、潜水士(被災者)が海に潜って測量を行っていた。 測量終了後、ドラグ・ショベルの運転士は、被災者が陸に上がったことを確認せずに、掘削作業を開始した。運転士がブームを下げる操作を始めたとき、地上作業員は被災者との通信に使用する水中電話のスピーカーから「ストップ、ストップ」という声が流れてくるのを聞いた。地上作業員は、直ちに運転士にドラグ・ショベルの操作の停止を指示したが、間に合わず、バケットが被災者に接触した。 発見時、被災者は胸部に重傷を負っており、病院に搬送されたが死亡が確認された。 |
原因
1 | ドラグ・ショベルに接触するおそれがある箇所に被災者を立ち入らせたこと |
2 | 被災者の退避を確認せずにドラグ・ショベルによる掘削を開始したこと | 3 | 掘削作業に係る作業計画や作業手順が定められていなかったこと |
4 | 作業者間の連携が不足したこと |
5 | 元方事業者による指導が不十分であったこと |
6 | 元方事業者及び作業者間の連絡調整が不十分だったこと |
対策
1 | ドラグ・ショベルに接触する可能性がある箇所に労働者を立ち入らせないこと |
2 | 作業を開始する際は、重機の作業範囲内に人がいないことを確認すること |
3 | 掘削作業に係る作業計画や作業手順を定めること |
4 | 元方事業者は、作業計画の策定状況を確認し、必要な指導を行うこと |