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労働災害事例

工場の屋上で高圧受電設備の点検中に、感電して地上に墜落し、外傷性高度脳腫膿で死亡した

工場の屋上で高圧受電設備の点検中に、感電して地上に墜落し、外傷性高度脳腫膿で死亡した
業種 その他
事業場規模 30〜99人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 電力設備
災害の種類(事故の型) 感電
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 防護措置・安全装置の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) 防護・安全装置を無効にする

No.101605

発生状況

 工場の屋上(高さ4.28m)で、高圧受電設備の点検を単独作業で行っていたところ、感電して地上に墜落した。被災者は意識不明の状態で発見され、救急車で病院に搬送されたが、10日後に死亡した。
 今回の作業は、一次側の高圧充電部(6600V)の高圧負荷開閉器に接触して感電するおそれと、変圧器を通った後の二次側の低圧充電部(200V)の漏電測定中に感電する可能性があった。
 作業時に被災者は、作業服を着て安全靴を履いていたが絶縁機能はなく、安全帽と電気用ゴム手袋は携行していたが着用していなかった。作業場所は屋上の端部であり、手すりや囲いが設けられておらず、安全帯の取り付け設備もなかった。

原因

1 高圧充電部と低圧充電部に接触して感電する可能性があったが、絶縁用保護具を着用させていなかったこと
2 高所作業のため墜落する可能性があったが、安全帯等の墜落防止措置を講じていなかったこと
3 リスクアセスメントを実施していなかったこと

対策

1 絶縁用保護具は、点検が終了するまで確実に装着させること
2 墜落防止措置として、安全帯を使用させること
3 リスクアセスメントを実施し、具体的なリスク低減措置を定め、対策を講ずること