冷却器が作動せず、タンク内での反応が進んだことにより発生した引火性ガスの爆発
業種 | 光学機械・レンズ製造業 | |||||
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事業場規模 | 100〜299人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 爆発性の物等 | |||||
災害の種類(事故の型) | 爆発 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 物自体の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
発生要因(管理) | 危険な状態を作る |
No.101601
発生状況
メガネレンズ製造のモノマー調合工程にて、タンク内で固体硫黄を常温で液状にする作業中、化学反応が暴走し、タンクより噴出したガスに引火して、爆発事故が発生。労働者3名が被災した。警報閾値として設定した屈折率規定値が書き換わっており、冷却機能が作動しなかった。また、冷却コイル周辺の水が凍結して冷却能力が低下し、モノマー温度が下がらなかった。60℃での反応時間が長くなったためゲル化し、反応停止剤が混ざらず、反応を停止できなかった。何らかの引火性のガスが発生し、静電気発生等により引火した可能性がある。 |
原因
1 | 装置・設備の管理不足・点検不備 |
2 | 異常反応・暴走反応による温度・圧力上昇に伴う |
3 | 機器・設備の破損 |
対策
1 | 予備反応工程途中で、記録計の閾値を変更できないようにすること。 |
2 | 冷却層を定値制御(水温5℃)へ変更すること。 |
3 | 予備反応時間による強制冷却回路を追加すること。 |
4 | 予備反応温度を下げること。 |
5 | 真空ポンプ・撹拌機のモーターを防爆構造へ変更すること。 |