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労働災害事例

タンクローリーの管機構を閉めたことで、充てん口から水蒸気とともに噴出したストレートアスファルトへの接触による火傷

タンクローリーの管機構を閉めたことで、充てん口から水蒸気とともに噴出したストレートアスファルトへの接触による火傷
業種 運輸交通業
事業場規模 16〜29人
機械設備・有害物質の種類(起因物) その他の起因物
災害の種類(事故の型) 高温・低温の物との接触
被害者数
死亡者数:1人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業環境の欠陥
発生要因(人) 分類不能
発生要因(管理) 機械、装置等の指定外の使用

No.101597

発生状況

 被災者は、タンクローリーのタンクにストレートアスファルトの充てん作業を開始、約30分後に充てんしていたアスファルトが噴出し、全身に浴びて広範囲熱傷を受傷、敗血症性ショックで死亡したものである。水を含むアスファルト乳剤が入っていたタンクにストレートアスファルトを一気に充てんしたため、水蒸気が発生、アスファルトの下に残っていた水蒸気が、換気口を閉めたことで充てん口に集まり、水蒸気とともにアスファルトが充てん口から噴出したものと推定される。被災者はフェイスシールド付保護帽他、保護具を着用していた。

原因

1 リスクアセスメント未実施
2 作業標準書・マニュアル未作成
3 安全衛生教育未実施
4 作業員への指示不備
5 作業者の危険有害性認識不足

対策

1 アスファルト乳剤が入っていたタンクにストレートアスファルトを充てんする作業におけるリスクアセスメントを実施すること。当該作業に関してのリスクアセスメントを実施し、作業における危険性を関係労働者に周知徹底させること。
2 リスクアセスメントの結果を踏まえた作業標準を作成し、作業標準の内容を関係労働者に周知徹底すること。当該作業についての教育を行っていたが、具体的な作業標準は作成されておらず、各労働者の感覚に任せていたため、何トンのストレートアスファルトを充てんしたら何分間待つという具体的な作業手順が徹底されていなかった。そのため、当該作業における作業標準を作成し、関係労働者に周知徹底させること。