振動によりポンプとの接続部に隙間が生じ、漏出したアセトアルデヒド蒸気がヒーターの熱による引火で火災が発生
業種 | 製造業 | |||||
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事業場規模 | 300〜999人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 引火性の物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 火災 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
発生要因(人) | 分類不能 | |||||
発生要因(管理) | 安全措置の不履行 |
No.101596
発生状況
反応器の洗浄で、エチレングリコールを入れ、圧力0.3MPa、温度198℃まで上昇させた後、抜き取りのためボトム弁を開けた際、ポンプと弁の接続部からエチレングリコールの蒸気が噴き出し、火災が発生。すぐに弁を閉め、消火したが、保温材が一部焼損した。弁の整備の際、反応器に取り付けたまま実施したためポンプとの接続部に偏荷重がかかり、振動で隙間が生じて、漏れが発生、漏れたエチレングリコールがポンプの熱で分解されてアセトアルデヒドが生じ、ヒーターの熱で発火、蒸気に引火して火災が発生したと推定される。 |
原因
1 | 作業標準書・マニュアルの不備 |
2 | 装置・設備の点検・管理体制不備 |
対策
1 | ギヤポンプとボトム弁の接続部から危険有害物が漏洩しないよう対策を講じること。 |
2 | ボトム弁の分解整備を行う際は、接続部に偏荷重が掛からないよう取り出した上で行うこと。 |
3 | ギヤポンプ及びボトム弁の分解整備後に行う熱間リークテストについて、分解した箇所のみではなく、全ての接続部に対して行うこと。また、その旨を作業手順にも明記すること。 |