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労働災害事例

常温合材(アスファルトと灯油を混合したもの)の製造時の換気不十分、静電気による引火

常温合材(アスファルトと灯油を混合したもの)の製造時の換気不十分、静電気による引火
業種 石油製品・石炭製品製造業
事業場規模 5〜15人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 引火性の物
災害の種類(事故の型) 爆発
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:1人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物) 作業環境の欠陥
発生要因(人) 職場的原因
発生要因(管理) 安全措置の不履行

No.101593

発生状況

 アスファルトプラントにて常温合材(アスファルトと灯油を混合したもの)を製造するため、骨材とアスファルトを混合しているミキサの点検口から添加剤の灯油をペール缶で労働者2名が投入していたところ、ミキサ内で爆発音とともに火炎が吹き出し、投入作業を行っていた労働者1名が爆風で壁に激突し、火炎で火傷を負った。原因は、ミキサ内の換気が不十分であったこと及び静電気防止対策が不十分であったことである。静電気帯電防止作業着又は除電装置等は使用していなかった。

原因

1 リスクアセスメント未実施
2 換気・排気装置の能力の不足
3 装置・設備の管理不足・点検不備
4 作業主任者・管理責任者等の指示内容の不備

対策

1 気化した灯油が滞留し、爆発下限界値に達しないよう適切な換気を行うこと。
2 引火性の物の蒸気により爆発の危険箇所における作業では、静電気帯電防止作業着を着用させる又は除電装置等の使用をさせ、静電気を除去させたうえで作業を行わせること。
3 アスファルトプラント運転時のリスクアセスメントを実施し、アスファルトプラントの運転時における換気不良等になる条件を排除すること。併せて、アスファルトと灯油の攪拌投入方法の自動化を進めること。