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労働災害事例

過酢酸の製造プラント設備において、漏洩した過酢酸と酢酸エチルの混合物の発火による火災が発生

過酢酸の製造プラント設備において、漏洩した過酢酸と酢酸エチルの混合物の発火による火災が発生
業種 化学工業
事業場規模 300〜999人
機械設備・有害物質の種類(起因物) 引火性の物
災害の種類(事故の型) 火災
被害者数
死亡者数:0人 休業者数:0人
不休者数:0人 行方不明者数:0人
発生要因(物)
発生要因(人)
発生要因(管理)

No.101570

発生状況

 過酢酸を製造するプラント設備において、原料仕込みポンプが停止して仕込み量が低下したため、過剰な熱により酢酸エチルの蒸散が増加し、過酢酸濃度が上昇、分解ガスが大量発生したため、ボトムポンプ付近の配管が破損した。過酢酸と酢酸エチルの混合物が漏洩し、漏洩物に引火したことにより、火災が発生したもの。引火の理由は、静電気又は飛散物の衝突に伴い火花が発生したものと推定されている。

原因

1 緊急時マニュアルの不備
2 装置・設備の管理不足・点検不備
3 装置・設備の点検・管理体制不備
4 関係者間の連携・連絡体制不備
5 異常反応・暴走反応による温度・圧力上昇に伴う機器・設備の破損

対策

1 原料仕込みポンプが停止した原因を究明の上、必要に応じ機器の更新を行う。
2 原料仕込みポンプが停止した場合を想定し、
①予備ポンプに自動的に切換わる装置
②過酢酸濃度の上昇、混合液温度の上昇を抑えることができる装置
を設けるなど機器の本質安全化を図る。
3 原料仕込みポンプの故障等不具合が生じた場合の対応マニュアルを整備の上、関係労働者に周知する。