フォークリフトでの積み込み作業中、積み込み先のトラックが前進したため、フォークリフトが横転し死亡した。
| 業種 | 道路貨物運送業 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業場規模 | 16〜29人 | |||||
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | フォークリフト | |||||
| 災害の種類(事故の型) | 転倒 | |||||
| 被害者数 |
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| 発生要因(物) | 作業方法の欠陥 | |||||
| 発生要因(人) | 職場的原因 | |||||
| 発生要因(管理) | 安全措置の不履行 | |||||
No.101557
発生状況
| 被災者は、粉末のセメントが入ったフレコンバッグ(重量1t)のつりベルトを、フォークリフトのフォークでつり上げて運搬し、トラックの荷台に積み込む作業を行っていた。フォークをつりベルトから抜く前に、トラック運転手がトラックを前進させたため、フォークをつりベルトに差し込んだままの状態でフォークリフトが横転した。被災者はフォークリフトのヘッドガードと床の間に挟まれて死亡した。 |
原因
| この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。 | |
| 1 | 当該営業所において、フレコンバッグをフォークリフトのフォークで直接つり上げて運搬させる方法をとっていたこと。 |
| 2 | トラック運転手が、フレコンバッグの積み込み作業が完了する前にトラックを発進させたこと。 |
| 3 | 作業計画を書面で明示しておらず、労働者の作業方法が徹底されていなかったこと。 |
対策
| 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。 | |
| 1 | フレコンバッグの運搬については、フォークリフトのフォークで直接つり上げる方法ではなく、パレットや専用のフックを用いた運搬方法に変更すること。 |
| 2 | フォークリフトの作業員とトラック運転手の間でトラックが出発する際の合図を決め、フォークリフトがトラックの荷台から離れたことを確認してから、トラックを出発させるようにすること。 |
| 3 | 作業計画を書面で作成し、周知することで、労働者が作業計画外の方法で作業しないようにすること。 |
| 4 | 安全委員会などで、業務全体にかかる安全面の問題点を取り上げ、労働者に危険を及ぼすおそれのある作業を排除し、安全作業の徹底を図ること。 |
厚生労働省