タンク修理のための溶断作業における肺障害により入院
業種 | 機械(精密機械を除く)器具製造業 | |||||
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事業場規模 | 16〜29人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101554
発生状況
本災害は、タンクの修理における溶断作業中に発生した。 当該事業場の検査工場において、タンク修理のため、別の作業者がタンクを横向きに寝かせた状態でタンクの外から溶断作業を行い、被災者がタンク内部にて除じん装置を稼動させながら防じんマスクを着用し、溶断により飛散する火花を受けとめる作業を行なっていた。スポットクーラーで送風しながら作業を進めたが、除じん装置の吸引量が追いつかず、金属ヒュームを吸引することにより肺障害を発症した。 |
原因
1 | 被災者が着用していた使い捨て式除じんマスクは、マスクの内側に接顔布が装着されていない型式で、密着性が高くなかったことから、顔面との隙間から金属ヒュームを吸い込んだことが原因と推測される。 |
2 | 溶断作業時に発生する金属ヒュームを吸引する目的で設置した除じん装置の吸入口が、被災者から約1.7m離れていたため、被災者の作業位置における必要な換気能力が確保できなかったこと。 |
対策
1 | 密着性が高く、漏れ率の小さい防じんマスクを着用させること。 |
2 | 設置する除じん装置の吸入口を、可能な限り発生源に近づけること。 |