小学校で看板の文字消し作業中、ジクロロメタン中毒となり入院
業種 | 教育・研究業 | |||||
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事業場規模 | 1〜4人 | |||||
機械設備・有害物質の種類(起因物) | 有害物 | |||||
災害の種類(事故の型) | 有害物等との接触 | |||||
被害者数 |
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発生要因(物) | ||||||
発生要因(人) | ||||||
発生要因(管理) |
No.101539
発生状況
本災害は、小学校の屋外で、剥離剤を使用した看板の文字消し作業中に発生した。 小学校において被災者2名が草刈りを終え、屋外で剥離剤(ジクロロメタン)を使用して刷毛を使って標語が表示されていた看板の文字消しを開始した。剥離剤を使用する際に呼吸用保護具は着用していなかった。昼食のために作業を中断し教室に戻ると、被災者Aが眩暈など体調不良を訴え昼食後に嘔吐、下痢を伴い更に体調が悪化した。被災者Bも同様に症状が悪化したため、両名とも病院を受診したところジクロロメタン中毒と診断された。 |
原因
1 | ジクロロメタンが85%、メタノールが1〜10%含まれていた溶剤を使用し、当該蒸気を吸引したこと。 |
2 | 有効な保護具を着用しないまま、刷毛で塗布する作業を行ったこと。 |
3 | 有機溶剤の有害性に関する知識が、作業者に欠如していたこと。 |
4 | 労働者に対し、有機溶剤に関する安全衛生教育を行っていないこと。 |
対策
1 | 危険有害性のある化学物質を取り扱う際には、リスクアセスメントを実施すること。 |
2 | 上記リスクアセスメントの結果に応じたリスクの低減措置を図ること。 |
3 | 屋外であっても使用する有機溶剤の量によっては、適切な保護具を着用させること。 |
4 | リスクアセスメントの結果を含め、労働者に安全衛生教育を実施すること。 |